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青山愛アナ レディー・ガガ風メイクで触れた日本の優等生の世界〈週刊朝日〉

 青山愛アナ レディー・ガガ風メイクで触れた日本の優等生の世界〈週刊朝日〉

 テレビ朝日アナウンサーで「報道ステーション」のスポーツコーナーを担当する京都大学経済学部卒の青山愛(あおやま・めぐみ)アナ。京大在学中は、わが道をいく生き方をしていたという。
 
 *  *  *
  京大への入学は、私にとっては大きなカルチャーショック、“異文化”との出会いでした。
 
 「みんな髪の毛が黒い、まじめ!」
 
  そんな当たり前のことに驚いてしまって。私は父の仕事の関係で通算12年間、米国で暮らしました。
 
  12歳から高校2年までを過ごしたテキサスは白人社会で、日本から来た私は完全なマイノリティーでした。初めのころは、ランチを一緒に食べる友達もできなくて、泣きながらトイレでお弁当を広げたことも。
 
  転機は高校でカラーガードという、日本でのバトン部のような部活を始めたことです。私を「日本人」ではなく一人の友達として見てくれる親友もできて。人種の壁は絶対に乗り越えられる。異文化を受け入れ、理解しようとする私の土台になりましたね。
 
  高校3年で帰国したんですが、編入先は国際基督教大学高校。生徒の3分の2は帰国子女で、廊下でも英語が飛び交って、あまり日本という感じはありませんでしたね。
 
  だからいっそう、京大の雰囲気にびっくりしました。これが日本の優等生の世界なのか、と。ある意味、ここで初めて「日本らしい」考え方や文化に触れたように思います。
 
  志望理由ですか? 私、ちょっとあまのじゃくなところがあって、みんな東京の大学に進むので、地方に行こうと思ったところもあります。海外が長いので、伝統文化が色濃く残る京都の地にも魅力を感じました。
 
  高校時代と環境は一変、帰国生は学年に16人です。この中で、自分の強みは何だろうと、よく考えました。そこで、2回生の後期から、京大の交換留学制度を使ってペンシルベニア大に行くことにしました。
 
  この留学がまた、視野を大きく広げてくれました。いままでは、国際感覚があると自負していても、結局は日本と米国しか知らなかった。井の中の蛙です。
 
  毎晩2時3時まで勉強して、世界各国の留学生と話し合い、
 
 「私は世界のほんの一部しか見ていない」
 
  ということを認識できたのは大きな財産ですね。欧米だけではなく、世界中に目が向くようになりました。留学中にモンゴルへボランティアにも行きました。
 
  こうした交換留学だけではなく、京大には、視野を広げる機会がたくさん待っています。自分の道を自分で作っていく人も多い。新入生のみなさんには、ぜひ、いろいろな扉をたたいて、「自分らしさ」を見つけてほしいと思います。
 
  私も、大学では相当、わが道をいっていたと思います。今だから白状しますが、当時は完全にアメリカ風メイクで、レディー・ガガみたいだったらしいんですよ(笑)。
 
 ※週刊朝日  2015年3月20日号

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