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<電源構成政府案>若杉冽氏はこう見る
◇小説「原発ホワイトアウト」の現役キャリア官僚
2030年の総発電量に占める原発割合を20〜22%とする政府案について、政官と電力会社の癒着を小説「原発ホワイトアウト」(講談社)などで描いた現役キャリア官僚、若杉冽(れつ)氏(ペンネーム)に聞いた。
−−20〜22%とするには原発の増設か40年廃炉ルールを超えた運転延長が必要になる。
◆今も十数万人が避難している福島の現状と本気で向き合っているなら、そんな数字にはならない。民主党政権時の「2030年代原発稼働ゼロ」は討論型世論調査で国民の声を聞いて決まった。その決定をひっくり返すなら、同じ手順を踏むべきなのに、結論を先に設定し、やらずに済ませようとしている。
−−将来の電源構成を巡る経済産業省の有識者委員会の議論をどう見たか。
◆原発事故前に戻ったようで、びっくりする。原発事故前に低く見積もられてきた原発のコストがきちんと見直されていない。経産省は「安い、安い」と言い続け、有識者委も作られたシナリオを追認するだけの場になっており、茶番だ。
−−原発の再稼働に反対する声は多い。
◆官僚や電力会社社員でも原発に懐疑的な人はいる。ただ、「原発やむなし」という空気は、電力会社が巨額の資金で政治家らを動かす仕組みの下でできており、個々の力では変えられない。献金者やパーティー券購入者の名前を少額でも公表する仕組みに変えるなど、透明化を図ることが必要だ。【関谷俊介】
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HN:
上原健二
性別:
非公開
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