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ラベルがないと、ビールの味は区別できない:「期待」が「現実」を変える科学的メカニズム
誰もが、これから起きる出来事、今起きている出来事、自分自身、そして他者について、何らかの期待を持っています。こうした期待は、あなたが思うよりずっと大きく現実の見え方を変えてしまいます。それが良い結果をもたらすこともあれば、最悪の結果になる場合もあります。では、もう少し詳しく見ていきましょう。
期待は好き嫌いに影響を与える
私たちは、何かについてそれが良いものだと聞かされると、すぐに信じてしまいます。専門家の意見ならなおさらです。映画のレビュー、書評、あるいは、水の味(上の動画のように)でさえ、期待が、脳の批判的な部分を凌駕します。
こうした現象は特に食べ物において顕著です。たくさんの研究結果が、期待が味覚を変えてしまうことを示しています。例えば、米紙「Food Quality and Preference」に発表されたある研究では、期待が味覚に及ぼす影響を、スモークサーモン風味のアイスクリームを使って実験しました。「アイスクリーム」と書かれたラベルを見ながら食べた被験者たちは、塩辛いと言って嫌な顔をしました。「塩味のフローズン・ムース」というラベルを見た人たちは、もっと良い反応を示しました。彼らは、最初から甘いアイスクリームを期待していなかったからです。
1964年に発表された有名な研究では、ビールの銘柄ラベルが味覚にどのような影響を与えるかが調査されました。名門大学の学生たちに、ラベルの貼られていないビールを何種類も飲んでもらい、味でランク付けしてもらいました。その結果、被験者の多くが、ラベルがないと、銘柄の違うビールの味を区別できないことがわかりました。これは、ブランド名が、私たちの味覚や受け取り方に大きな影響を与えることを示しています。
ほかにも事例はたくさんあります。コカコーラは、ブランドロゴの入ったカップで出されたほうが、よりおいしく感じられるそうです。また、栄養バーの袋に「Soy(大豆)」というワードがあると、よりざらざらした食感を感じます。コーヒーを、これは苦くないよと言って出されると、苦くないように感じます。ワインも期待によって味覚が変わることで知られています。もっとばかげた研究もあります。人は、これ面白いよと言って漫画を渡されると、本当は面白くなくても、面白く感じてしまいます。
嗜好に関して言えば、実際に試してみる前に、何らかの考えをインプットされると、人はついそれに流され、自分が本当に感じていることを無視してしまうのです。…