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三井物産とカゴメ、マレーシアに新会社を設立
三井物産<8031>とトマト加工品事業大手のカゴメ<2811>は13日、マレーシアの業務用調味料メーカーである「ロンソン・フード・プロダクツ」と共同で、ASEAN地域などのハラル市場向けに業務用トマト加工品と調味料の製造・販売を行う事業会社を2月に設立したとの発表を行った。ASEAN地域では今、経済発展と人工増加が続いており、総人口約6億人のうちイスラム教徒が半分程度を占めているとされていることから、イスラム教の戒律にのっとったハラル食品の需要拡大が見込まれている。今回の三井物産とカゴメによる新会社設立は、そうして成長が見込まれる同地域への本格参入を目的としたものだ。
新しく設立された会社の名称は「カゴメ・ロンソン」で、共同出資会社を通じて三井物産とカゴメが65%を出資する。この共同出資会社の持ち株比率は、三井物産が33.3%、カゴメが66.7%となっている。三井物産は同社が持つグローバルな原料調達力や域内ネットワークを活用した新規顧客開拓力と、カゴメの顧客基盤、そして「ロンソン・フード・プロダクツ」のハラル調味料の製造ノウハウを組み合わせることで、ASEAN地域における業務用トマト加工品および調味料市場にて顧客獲得をはかりたい考えだ。ASEAN地域では欧米外食チェーンの出店が増加しており、今後ピザソースなどの業務用トマト加工品や調味料の伸びが予想される。
そしてカゴメは欧米外食チェーンにも顧客基盤を有しており、成長が加速する海外市場においても積極的に事業展開を仕掛けている。また「ロンソン・フード・プロダクツ」は創業以来マレーシアにて調味料の製造を行っており、ハラル認証取得のための豊富なノウハウや知識を持っている。
三井物産は今後も、食品需要の拡大が見込める新興国などの海外市場において製造事業を推し進めていき、今回の新会社設立を足がかりにASEAN地域のハラル市場での事業展開を加速させるとともに、新しいニーズに応じた商品の提供などを行っていくとしている。(編集担当:滝川幸平)