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東洋ゴム免震材不正 「誠意感じられない」舞鶴医療センター院長、怒りあらわに
「非常に遺憾で、あってはならないこと。早く解決しようという誠意も感じられない」-。東洋ゴム工業(大阪市)の免震装置のゴムが国の性能基準を満たしていなかった問題で、建設中の新病棟に42基が設置されていた国立病院機構舞鶴医療センター(京都府舞鶴市行永)の法里高(ほうり・たかし)院長は、18日に謝罪に訪れた同社の青木源太郎執行役員らに怒りをあらわにした。6月末の予定だった新病棟の完成が遅れることは必至で、同病院が一翼を担う中丹地域医療再生計画にも大きな影響を与えることになりそうだ。
■完成遅れ必至
青木執行役員ら社員3人は午前8時半ごろ同病院に到着。法里院長らが待つ応接室に入るとまず、頭を下げ謝罪した。これに対し法里院長は「今回の場もこちらで設けたもの。そちらから真っ先に謝罪に訪れ、事情を説明すべきではないか」と強い口調で抗議した。
この後、東洋ゴム側が資料を提示しながら今回の問題について説明。法里院長や畑井希久・事務部長らが、疑いのある製品を納入した経緯や今後の対応などについて質した。
これに対し、青木執行役員らは「現在、施工業者にデータを提供して構造計算をやり直しているところ。どのような解決方法があるか早急に検討し、改めてお答えしたい」と述べるにとどまり、「具体的な説明がないのでは、来てもらった意味がない」と、病院側が語気を強める一幕もあった。
青木執行役員らの説明では、免震装置を交換する場合はバランスの問題もあって42基をすべて換える必要がある。現在、同社が基準を満たした免震装置の開発を進めているが完成のめどは立っていない。他社製品の使用や改修などの他の方策についても、現段階では検討中という。
法里院長は「新病棟は災害拠点の核となる施設で、工期の遅れは大きな影響が出る。明日地震が起こったらどうするつもりか。病院の信頼失墜という面を考えても、会社側には十分な説明と補償を要求したい」と述べた。
同病院敷地内では、新病棟の供用開始に合わせて7月にオープンする予定の「舞鶴市休日救急診療所」の整備が進められている。舞鶴市保健福祉部の山口則夫理事は「診療所は新病棟とは別の建物だが、医療センターの支援を見込んでおり、診療所の開設時期も含めて影響が出る可能性がある。医療センターと早急に協議したい」と話した。