欧州銀、2015年に非中核部門の融資を1000億ユーロ売却へ＝ＰｗＣ

　

　［ロンドン　２４日　ロイター］ – 欧州の銀行が２０１５年に売却する非中核部門のローン債権は１０００億ユーロ（１０９０億ドル）と過去最高となる見込み。コンサルティング会社のプライスウォーターハウスクーパース（ＰｗＣ）が２４日、調査リポートを公表した。

　ＰｗＣによると、昨年の売却額は９１０億ユーロで、今年は１０％増加する公算が大きい。処分対象の債権を全て売却するには５年以上かかるとしている。

　欧州の銀行が処分を進めているローン債権は１．９兆ユーロで総貸し出しの約４％を占める。このうちの約半分は不良債権で、残りの半分は中核部門以外への貸し出しだ。

　昨年債権を売却したのは英国、アイルランド、スペイン、ドイツなどの銀行が中心で、企業向け貸し出し、クレジットカード債権、商業不動産向け融資などが目立ったとしている。

　プライベートエクイティーなどの投資家が欧州の銀行から７００億ユーロ以上の債権を買い取った。ＰｗＣは買収をめぐる競争が激化し価格が上昇しているため、債権売却で銀行に有利な状況になっていると指摘した。

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