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高まる新興国リスク、「バーナンキ・ショック」再来に警戒感
[東京 12日 ロイター] – 新興国リスクが再び高まってきている。米国の早期利上げを警戒し、一部の経常赤字国などから資金を引き揚げる動きが強まっているためだ。ドル高進行の下で、新興国の通貨安と株安が進行。ブラジルなど経済規模の大きな国が危機に陥いれば、「バーナンキ・ショック」の再来があるのではないかとの警戒感も出ている。
<ドル高の裏側>
ドル高の一方で新興国通貨が軟調だ。2月末と比べトルコリラは4.0%、南アフリカランドは6.1%下落。インドネシアルピアは4.1%下落し17年ぶり安値を付けた。ブラジルレアルは10.4%と2桁の落ち込みとなっている。
新興国通貨は年初から弱かったが、拍車をかけたのが2月米雇用統計。予想外に強かったことで、早期の米利上げ観測が一段と強まった。ドルインデックス.DXYが12日の市場で12年ぶりに100を超え、ドルが大きく買われた。他方、新興国通貨の下落基調が止まらない。
いわゆる「ドル投」によって、ドルを売って新興国通貨に転換し、新興国の株式などに投資していた投資家は、新興国通貨の下落となれば、同通貨を売って、目減り分をヘッジしておく必要性が高まる。こうした動きが強まれば、スパイラル的に通貨安を進行させるおそれもある。
通貨安と同時に株安も進み、MSCI新興国株指数.MSCIEFは2カ月ぶりの水準に低下。欧州で量的緩和策(QE)が始まり、米国の代わりに流動性供給を担ってくれるとの期待はあるものの、基軸通貨国の金融政策の大転換を前にして「足の速い投資家は、資金シフトを始めているようだ」(外資系証券トレーダー)という。
<米国だけが好調な世界経済>
2013年5月22日、当時のバーナンキFRB議長は議会証言で「状況改善の継続を確認し、持続可能と確信できれば、今後数回の会合で資産買い入れを縮小することは可能だ」と発言。流動性縮小懸念から、新興国の通貨と株式から資金が流出した。MSCI新興国株指数は、1カ月間あまりで約16%下落した。 続く…
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