＜中国主導銀＞米報道官、参加「何ら政策決定していない」

　

　【ワシントン清水憲司】中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）への参加について、アーネスト米大統領報道官は２０日の記者会見で、「米政府として、何ら政策を決定していない」と述べた。麻生太郎財務相が「協議の可能性はある」との考えを示したことにはコメントしなかった。
　
　　米国務省のラスキー報道部長も同日、参加の可能性について「将来のことには言及しない」と語った。
　
　　アーネスト氏は「国際金融機関は、世界銀行のような高い基準に沿って行動する必要がある」とも指摘。世銀並みの融資審査基準や意思決定体制の整備を引き続き求めていく考えを強調した。
　
　　ＡＩＩＢについてアーネスト氏は１７日、「参加する計画はない」と明言していた。「あいまい発言」に転じたのは、協議の可能性を示唆した日本との足並みの乱れを避け、連携してＡＩＩＢの透明性確保を中国などに迫る狙いがあるとみられる。