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[コラム【EMW】]【中国の視点】原油価格:需給悪化などでV字型回復は困難

 *08:09JST 【中国の視点】原油価格:需給悪化などでV字型回復は困難
 WTI原油先物は2月後半に入ってから弱含みの展開を示しており、1バレルあたり50米ドルの大台を再び割り込んでいる。
 
 中国石油天然気(ペトロチャイナ)石油市場研究所・陳副所長はこのほど、今回の原油価格の下落について、世界同時不況が発生した2008年の状況とは違うと指摘。08年のように急落した後にV字型の反発を見込めないとの見方を示した。
 
 陳副所長は、需給関係の悪化が今回の大幅下落の主因だと分析。需要の急増を見込めない中、原油価格がしばらく安値水準で推移すると予測した。また、米利上げ観測や米ドルの先高感に加え、各国の金融当局が金融市場に対する監督が強化しており、石油を含めた各種商品への投機的な取引が減少する可能性が高いため、価格が急反発する確率が低いとの見方を示した。
 
 なお、2015年前半の原油価格の見通しについて、悲観的な見方は多い。
 
 ゴールドマン・サックス証券は、WTI原油先物が1バレルあたり39米ドルまで下落すると予測し、ブレント原油の6カ月、12カ月後予想をそれぞれ従来の85米ドル、90米ドルから43米ドル、70米ドルに引き下げた。
 
 また、モルガン・スタンレー証券(MS)も原油価格が今年上期に1バレルあたり35-40米ドルまで下落すると予測。今年下期から来年にかけて徐々に回復するとの見方を示した。
 《ZN》*08:32JST 今日の為替市場ポイント:米早期利上げへの思惑は後退
 
 昨日25日のドル・円相場は、東京市場では119円00銭から118円63銭で推移。欧米市場では一時119円07銭まで上昇したが、118円80銭まで反落し、118円87銭で取引を終えた。
 
 本日26日のドル・円は119円前後で推移か。米国の早期利上げへの思惑後退でリスク選好的なドル買いはやや抑制される可能性がある。
 
 25日の欧米市場では、豪ドル、英ポンドに対する米ドル売りがやや活発となった。米国の利上げが開始されるのは今年6月以降になるとの思惑が広がったことが要因とみられている。24日時点では、「利上げ開始は6月」との見方が多かったようだが、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長はインフレ進行の可能性について否定的な見解を示した。そのため、6月中に利上げを行うことがどうしても必要になるとは思えないとの声が聞かれている。
 
 利上げ開始が6月ではなく7月以降になった場合、米政策金利の上昇ペースは緩やかとなり、長期金利の上昇は適度に抑制されるのではないか、との見方が浮上している。主要通貨に対するドル高継続の可能性は残されているが、インフレ抑制につながることから、大幅なドル高を期待することは難しくなりそうだ。
 
 
 《KO》

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