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[注目トピックス 日本株]サイオス Research Memo(3):OSSベースのシステム開発にも豊富な実績
*16:36JST サイオス Research Memo(3):OSSベースのシステム開発にも豊富な実績
■会社概要
(2)同社の特徴
サイオステクノロジー<3744>の特徴としては、国内で先駆してOSSをベースとした事業展開をしてきたことで、OSSに関する技術や運用ノウハウなどの知見が深いこと、及びOSSベースでのシステム開発で豊富な実績を持っていることが挙げられる。OSSに携わる技術者のレベル、あるいは運用サポート体制の充実といった点は顧客企業からも高く評価されており、競合他社の追随を許さない。同社の主要顧客としてNTTグループやトヨタ<7203>など日本を代表する大企業が名を連ねていることからも、その評価の高さがうかがえよう。
また、Linuxディストリビューション企業(商用Linuxの配布・サポートを行うことに特化した企業)として世界最大のRed Hat社とは創業時より緊密な連携関係にあり、「Red Hat Enterprise Linux」(Red Hat社の主力製品である企業向けサーバーOS)を始めとする関連商品の販売・サポートに関しては国内では最大となっている。現在、Linux市場は年率で数%程度の安定成長期に入っており、同社の継続的な成長を下支えするビジネスドメインであると同時に、同社の企業としての知名度、信頼性を高めるうえでのコア事業となっている。
Javaでのシステム開発も設立当社より手掛けており、同分野における業界のフロント・ランナーとして、その技術の普及を牽引してきた。現在では、その技術基盤をベースとしてリコー<7752>のMFP※向けソフトウェア(複合機を効率的に利用できる文書管理ソフトウェア「Quickスキャン」等)の開発・販売・保守を手掛けている。同事業は、2009年に販売を開始して以降、順調に成長を続けている。
※MFP・・・プリンタ、スキャナー、コピー、FAX等複数の機能を搭載したプリンタ複合機を指す
なお、同社の商流はOSSのシステム開発やサポートサービスを除けば、間接販売が大半を占めており、主に大塚商会などのSI事業者を経由して最終顧客に納入される格好となっている。2014年12月期実績で大塚商会向けの売上構成比が31.4%となっている。
同社は「Linux」や「Java」といったIT、インターネット分野における技術的なイノベーションを追い風にして事業を拡大し、またここ数年で急成長を遂げているクラウド市場に対してもGoogle Apps連携のSaaS※事業で参入を図るなど、事業領域の拡大を進めながら更なる成長を目指していく方針となっている。
※SaaS・・・Software as a Serviceの略、ハードウェアの環境に左右されず、ネット上でソフトウェアの提供及び実行が完結するサービスのことを指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《FA》