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アルバック、新型触針式表面形状測定器の販売を開始
アルバックは1月24日、米Bruker AXS製の新型触針式表面形状測定器「DektakXT」の販売を2012年2月1日より開始することを発表した。
触針式表面形状測定器は、先端に微小なダイアモンドを備えた触針で試料表面を走査することで、試料表面に形成された薄膜の段差(膜厚)や形状、粗さなどを評価することができるというもの。試料表面を触針で直接走査するため、試料の材質を問わず精度の高い測定が可能で、操作も容易なため、半導体や電子部品、ディスプレイ、太陽電池などの幅広い分野で使用されている。従来は柔らかい材料への対応は困難と言われていたが、近年は触針の圧力を微小にコントロールすることが可能となったため、有機膜など柔らかい材料にも用途が広がっている。
今回販売するDektakXTは、40年以上に実績を有する「Dektak」シリーズの10世代目にあたる製品で、測定再現性や操作性などのパフォーマンスを従来製品より向上させている。ステージタイプごとにφ150mm手動XYθステージ「Sタイプ」、100mm×100mm手動XYステージ「Eタイプ」、φ150mm自動XYθステージ「Aタイプ」の3タイプを用意している。
新設計のアーチ型デザインによる安定した構造と実績のあるセンサヘッド機構により、優れた段差測定再現性(1σ=0.5nm以下)を実現している。LIS3センサヘッドは、1mg~15mgの範囲で簡単に針圧設定ができる。オプションのローフォースセンサでは0.03mg~15mgの低針圧設定が可能で、柔らかい材質の測定も可能となっている。触針はマグネット脱着式となっており、付属の交換治具を用いてユーザが簡単に交換を行うことができる。
最長で55mm(Aタイプは150mm)までの長距離測定が可能で、段差測定の他、基板のうねりや粗さの測定など幅広い用途に使用できる。さらにデジタルズーム機能付きのカラーカメラ(視野2200μm~275μm)を装備し、サンプルの測定位置決め、測定中の観察が容易に行える。サンプリングポイント数は1回の測定で最高120,000点となっており、微細な形状測定や長距離測定の際にも十分な水平分解能を得ることが可能だ。
また、64ビットプロセッサ採用の「Vision64」ソフトウェアにより、素早く快適な操作を実現している他、ストレス解析や段差検出ソフト、3Dソフト(Aタイプのみ)を標準装備するなど解析ソフトウェアも充実している。
なお同製品の年間販売目標は3タイプ合計で初年度70台、販売価格は650万円~935万円を予定している。また、販売開始時期はSタイプおよびEタイプが2012年2月1日、Aタイプは2012年4月を予定している。
新型触針式表面形状測定器「DektakXT」の製品写真