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アルバック、8センサ同時測定を可能とした分子間相互作用定量QCMを発表
アルバックと同社100%子会社であるイニシアムは10月9日、分子間相互作用定量QCM(Quarts Crystal Microbalance:水晶振動子マイクロバランス)装置「AFFINIXシリーズ」として、同時8センサ測定を可能とした「AFFINIX Q8」を開発したことを発表した。
同シリーズは、タンパク質やDNAなどの生体高分子に関する研究や微粒子や薄膜などの材料評価などの分野において、分子の結合・解離、重合・分解を水晶振動子の周波数変化でとらえることで、無標識でリアルタイムに定量することが可能なもの。すでに大学や官公庁研究所、企業などに向けて300台以上が販売されたという。
同製品は、相互作用解析をもっと身近にというコンセプトのもと、新開発の計測システムを搭載することで最大8センサまで同時測定(1点1秒)を可能としており、これにより多数のサンプル測定や複数の検討条件などにおける実験効率の改善が可能になるという(測定としては1Hzで30pgに到達しない状況は測定不可。分子吸着が進み、30pgを超えた段階で測定可能となる)。
また、新開発の100μlの低容量センサにより、前々世代機(AFFINIX QN)比で1/100、前世代機(AFFINIX QNμ)比で1/5のサンプルで測定を可能とした。これにより、貴重なサンプルを扱うことが多いバイオ関連における実験のランニングコストの低減が図れるようになるという。
さらに、センサの小型化を図ることで、市販の8連ピペットなどを使用した操作が可能となり作業性の改善が可能となったほか、センサを測定カップとセンサ基板に分離しやすい構造を採用したことで、測定前の分子固定化作業や測定後のセンサ表面分析の作業性向上が図られてたことに加え、攪拌棒の簡便な洗浄のみでの利用が可能となった。
このほか、装置立ち上げ後の周波数安定までの時間を、従来機比半分以下(5分程度)を実現しており、迅速な実験の開始が可能となっている。
相互作用解析の概要
8つのセンサを同時に1秒1点として測定可能
センサの感度と精度を向上させたことにより、サンプルの液量を大きく減らすことに成功したという
同製品は、本体のほか、制御用PC、通信測定ソフト、消耗品一式の構成を標準装備としており、従来から提供されているオプション品の固定化キットや解析ソフトも利用可能だという。また、温度調整機能を25℃に固定したほか(標準モデルは25~40℃の可変)、攪拌速度も3000rpm(標準モデルは0~3000rpmに可変)に固定した機能限定モデルも用意されており、価格は標準モデルが700万円(税別)、機能限定モデルが550万円(税別)と、従来機の780万円(税別)よりも下げた形となっている。
標準モデルと機能限定モデルの違い
AFFINIX Q8の実機
なお販売は2012年12月からを予定しており、標準納期は3カ月としている。両社では販売1年間で20台以上の販売を目指すとしている。