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ローム、高電圧化と低抵抗を両立させた電気二重層キャパシタを開発
ロームは6月14日、薄型高出力の電気二重層キャパシタ(Electric Double Layer Capacitor:EDLC)を開発したと発表した。
EDLCは、従来使われていたコンデンサに比べて小型・大容量・高出力であり、デジタルビデオカメラなどのLEDフラッシュ用補助電源の他、スマートメーターなどの制御機器におけるマイコンやメモリのバックアップ電源として注目が集まっている。また、実装スペースを縮小させるため、高電圧化が求められている。
今回、同社ではEDLCに適した材料選定と独自のプロセスにより、2.7Vに加え、業界最高クラスとなる高電圧化(3.0V)に成功した。また、集電極の表面処理を工夫することで、抵抗要因の1つだった界面抵抗をほぼゼロにすることに成功し、内部抵抗25mΩ(0.7F時)も達成した。これらにより、高電圧化と低抵抗を両立させることができるため、幅広い用途への提案ができるようになったとしている。
さらに、薄型アルミラミネートパッケージでありながら高出力が可能となり、小型機器への搭載にも寄与するとしており、今後は、LSIやLED、各種モジュール化技術を活かし、LED素子とEDLCを組み合わせたLEDフラッシュモジュール製品など、周辺回路を含めたアプリケーション提案を実施していくほか、産業機器や自動車分野など、蓄電デバイスとしての期待が高まっている市場向けに大容量化にも取り組んでいく計画としている。
なお、サンプル価格は400円。6月よりサンプル出荷を開始し、2014年1月から月産30万個の体制で量産を開始する予定。
ロームの開発した薄型高出力のEDLC