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岡山大、豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池を開発

岡山大、豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池を開発 

 岡山大学はこのほど、豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池(SOFC)において、バイオガスからの炭素析出を抑制できる触媒の組成を決定し、作動温度600℃でLED電球の点灯に成功したと発表した。

 同成果は同大学大学院環境生命科学研究科の三宅通博 教授、岡山県農林水産総合センター畜産研究所の白石誠 専門研究員らの共同研究グループによるもので、日本セラミックス協会2015年年会で内容が発表される予定。

 バイオガスを燃料とするSOFCの開発においては、バイオガスからの炭素析出が作動温度の低温化に対し障害となる。同研究グループは、炭素析出を抑制できる触媒の組成を決定し、バイオガスを効率よく利用するための改質装置およびSOFC発電性能評価装置で評価をした。改質バイオガスを燃料として単セルの発電試験を行った結果、バイオガスを直接燃料とする場合より、約200℃低い600℃でLED電球を点灯することができた。また、4時間程度の発電のあいだ、炭素析出はほとんど見られなかったという。

 作動温度600℃でLED電球を点灯

 今後、長時間運転による触媒性能や発電性能の経時変化に基づき、触媒や燃料極を改良することで、バイオガスを燃料とする中温作動型SOFCの実現にさらに近づくものと期待される。

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