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決算書を読みこなせるようになるには
頼られる経理になるための最初のハードルは、決算を1人でつくり上げることです。経理1年目は、言われたことについていくので精一杯でしょうが、3回ぐらい決算を経験すれば、だいたい誰でも決算書を1人で作成することまではできるようになると思います。
1人で決算ができるようになると、でき上がった決算書について説明を求められる機会も増えます。そのとき、ふと気付きます。
「あれ? どうやって説明したらよいのだろう」
決算を終わらせることに力を注ぎ過ぎて、決算書の数字の意味まで頭が回っていないのです。
そこであわてて経営分析の本を片手に財務指標を計算してみます。収益性、安全性の指標を計算し、中小企業の平均的な数値になっていると安心し、平均値より悪い数値があると「そこがわが社の弱いところだから、社長に報告しなくては……」と思ったりします。
実は筆者にもこのような時期があり、顧問先の社長にさも実態が分かったかのように報告をしたら、社長から「お前は何にも分かっていない!」とダメ出しをされました。
●積み上げた数字を眺める
決算を組むときは1から仕訳を積み上げます。いろいろな資料を分析して集計して仕訳に変換し、各勘定科目の残高を確定させます。決算作業に没頭していると、各科目の残高のチェックは行っていますが、1から間違いがないようにつくり上げているという自負があるからなのか、または各科目の残高は参考にした証票と一致しているから正しいと思っているからなのか、決算書の全体像について眺めることがおろそかになりがちです。
本来は、つくった人が何でも知っているはずです。決算書を1人で作成できる経理の次のハードルは、でき上がった決算書を誰よりも理解することです。
それでは、どのようにして決算書を見ていったらよいのでしょうか。まずは、でき上がった決算書の数字を、飽きるまで眺めてください。決算報告を意識して、声に出して読み上げるのも効果的です。
「今期のわが社の売上高は、○○百万円で、売上原価は○○百万円、売上総利益は○○百万円となりました」
読み上げると、何かが不足していることに気付くはずです。売上高は、○○百万円と読み上げました。売上数字自体の大きさはそれでわかるので、会社の規模感はつかめます。
しかし、その数字が会社にとってどのような意味を持っているのかまでは分かりません。数字の意味を読み取るために参考になる、ある情報が不足しているのです。…