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韓国にロボット展示販売スペース「ROBOT & ROBOT」がオープン (1) 韓国のロボット事情
ソウルにロボット専門展示販売場「ROBOT & ROBOT」がオープンした。掃除機ロボットからペットロボット、業務用ロボットまで、さまざまな種類のロボットに見て触れて、購入できるスペースとなっている。
ROBOT & ROBOTの外観。2007年11月4日までの期間限定オープンとしている
「ROBOT & ROBOT」オープン
ROBOT & ROBOTを主催したのが、韓国政府の産業資源部だ。同部は2003年、ロボット産業を「10大次世代成長動力産業」の1つとして指定し、以降ロボット開発支援を行ってきた。ロボットといっても工場用や軍事用として働くロボットだけではなく、家庭や公共の場で人と共存する知能型ロボットも含まれている。家庭に広く普及する知能型ロボット事業が成功を収めれば、市場活性化だけでなく周辺技術の開発促進なども見込めるため、産業資源部でも注力している事業の1つとなっている。
今回オープンしたROBOT & ROBOTは、ソウルの大型複合施設「COEX」の1階に位置している。広さは270平方メートルで、ここにDASA TECH、MICROROBOT、ウリ技術、YUJIN ROBOT、IZI robotics、HANOOL ROBOTICSといった6つのロボットメーカーが入店。自社のロボット技術を披露している。これらのメーカーはいずれも、産業資源部傘下の韓国ロボット産業研究組合により選定された企業で、韓国では有名なロボットメーカーである。
展示されているロボットは基本的に、商用化されているもの、もしくは今後それが見込まれるものたちだ。このほか産業資源部によるロボット政策関連の展示物もあり、韓国のロボット産業の今が感じられるスペースとなっている。
ROBOT & ROBOTのオープン前には、簡単なセレモニーも行われた。ここには産業資源部や、同スペースに入店するメーカーの代表などさまざまな来賓が訪れ祝辞を述べた。とくに注目を浴びた祝辞は、女性型ロボット「EveR-1」の挨拶だった。EveR-1は産業資源部が支援し、韓国生産技術研究院が開発した人型ロボット。豊かな表情や動作を交えての祝辞を一通り行った後で「1、2、3、ファイティング!」と、右腕を高々と上げ、ROBOT & ROBOTのオープンを祝ってくれた。
祝辞を述べるEveR-1。ROBOT & ROBOTの概要、祝いの言葉を述べた後、最後に「ファイティング!」で締めくくった子どもたちに人気のロボット
かわいらしいロボットで子どもたちから注目を集めていたのがIZI roboticsだ。同社製の「CUBO」は情報通信部が進めている「国民ロボット事業」により、通信会社のKTと共同で、2006年10月から現在まで200世帯を対象として試験サービスを行っている。ちなみに国民ロボット事業というのは、誰しもが簡単にロボットを利用できるようにするための土台を作ろうと、ロボットメーカーやコンテンツプロバイダ、部品業者など、さまざまな企業が参与して進められている国家事業である。
CUBOは無線LANによるインターネット接続が可能で、お腹の部分にあるモニターでメールやニュースのチェックができる、また英語をCUBOと楽しく学べる学習機能や、童話の読み上げ機能まであり、遊びのほか、学びにおいても子どもの良きパートナーなのだ。
CUBO。頭の部分にあるカメラで室内のモニタリングも可能なので、親が離れている時もCUBOと遊んでいれば安心!?
「NETOY」はKTとの提携により誕生したロボットで、こちらもIZI robotics製。無線LANに接続可能で、最新の天気情報やニュースを知らせてくれたり、音声メッセージの録音や再生といった実用的な機能はもちろん、音楽ストリーミングやMP3ファイルの再生といったエンターテインメント機能も持つ。 NETOYの大きさは200(H)×110(W)×120(D)mm、0.5Kgと大変小柄。64MBのフラッシュメモリを内蔵し、ここに音楽などのコンテンツを保存できる。
CUBOもNETOYもまだ販売されてはないのだが「試験サービスが終了し、アップグレードなどが完了すれば販売できます」(IZI robotics担当者)ということで、実際に手にできるのはそれほど遠くないと考えられる。
NETOYには性格もあり、「自分がスーパーマンだと思っている」(IZI robotics)とのこと。1人で遊ぶのが趣味のわりには、1人ぼっちでいるのが嫌いでもあるらしい