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DOS/Vパソコンのように組み立てられるロボットを
「第10回 組込みシステム開発技術展」(ESEC)において、組み込みLinuxシステムなど、組み込み機器の開発メーカであるトラスト・テクノロジーは、ロボットシステムを簡単かつ安価に構築することができるロボモジュールの展示を行った(写真1)。基本構成はCPUモジュール、モータコントロールモジュール、通信モジュールの3つで、センサモジュールなども用意されている。これらを組み合わせ、付属のソフトウェアから動作をプログラムすることでロボットを構成するモータ制御機構を製作することができる。基本構成価格は3万8千900円。
写真1 ロボットシステムを簡単かつ安価に構築することができるロボモジュール
ロボットはさまざまな分野の技術を組み合わせた統合技術であるため、一から製作を行う場合、電子回路やソフトウェア、機構などに関する多くの知識と作業が必要となる。これからロボットの学習を始めるユーザにとって、最初からこれらすべてを学ぶことは負担が大きい。そこで同社は、極力短時間で手間をかけずに製作を行うことができて、まずはロボットに触れることから学習をスタートできるキットの開発を行った。ロボットの製作に当たって、ユーザの負担が大きい部分をモジュール化して、コントロールを行うソフトウェアと共に提供を行う。
基本構成は、16ビットCPU(Analog Devices製ARM7コア搭載「ADUC7026」)を搭載したCPUモジュール(写真2)、モータドライバモジュール(写真3)、Windows系パソコンとBluetooth通信を可能にする通信ボード(写真4)からなる。これらとサーボモータなどアクチュエータを組み合わせればユーザオリジナルのモータ制御機構を構築することができる。
写真2 CPUモジュール – CPUにはARM7コアを搭載したAnalog Devices製の「ADUC7026」を採用
写真3 モータドライバモジュール
写真4 Windows系パソコンとBluetooth通信を可能にする通信ボード
そのほか、拡張ボードとして赤外線距離センサモジュールや、DCモータ制御用Hブリッジボード(写真5)なども用意している。また、今後は増設I/Oボードの提供も予定している。ロボットの動作プログラムに関しては、設計したロボットを画面上に3D表示し、ロボットのモーションデータを作成することができるソフトウェア「TrustMotion」(写真6)が付属する。時期は未定だが、安価なサーボモータ(写真7 : 価格は3,000円~4,000円を予定)の発売も予定しているという。またC言語コンパイラであるGCCと、ロボットの動作生成に関するAPI「ロボットAPI」が提供されるので、学習が進めばより自由にロボットの設計を行うこともできる。
写真5 DCモータ制御用Hブリッジボード
写真6 ロボットのモーションデータを作成することができるソフトウェア「TrustMotion」
写真7 今後発売を予定しているサーボモータ – 価格は3,000円~4,000円を予定
同社の代表取締役である山本氏によると、大学、高専などで使用される学習教材として利用されている。また、安価にシステムを構築できるため、メカトロニクスや組み込み開発に関する企業の新人研修用などでも需要があるという。