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NXPがBlueStreakシリーズ買収と今後の事業戦略を説明
既報のとおり、オランダのNXP Semiconductors(以下、NXP)は今月9日(現地時間)、シャープの関連会社であるSHARP Microelectronics of the Americas(以下、SHARP)のARMコア搭載マイコン製品群「BlueStreak」シリーズを買収したと発表した。この件に関して同社の日本法人であるNXPセミコンダクターズジャパンは19日に自社で会見を開き、詳しい説明を行った。
NXPによると、今回の買収はLCD(液晶ディスプレイ)インタフェースを搭載したマイコン製品市場への本格的な参入を狙ったものだという。
BlueStreakシリーズは、ARM7/ARM9コアを搭載したLCDコントローラ用マイコン製品である。すでに41種のARM7/ARM9コア搭載マイコン製品を持つNXPは、BlueStreakシリーズの9品種を入手し、ARMコア搭載マイコン製品としては業界最多となる50品種を揃えることになった。
NXPはこれまで、この分野では比較的ローエンドな2つの製品しか持たなかったという。今回の買収によってBlueStreakシリーズが製品ラインナップに加わることで、QVGAまでに対応したハイエンドなLCDへの対応が可能となった。また、この買収でBlueStreakシリーズの開発チームやマーケティング担当者、生産ラインを含む設備のすべてがNXPへ移動することになった。これに伴ってNXPでは今後、タッチスクリーンなどのGUIを備えたコンシューマ向けの携帯機器や医療機器分野での事業拡大を狙っていく。
なお、今までSHARPが行ってきたWindows CEなどの最新OSのポーティングといった開発やサポートは、引き続き行っていく。NXPによると、BlueStreakシリーズは世界各国に275社の顧客企業を抱えている。これらの既存顧客に対しては、パッケージロゴが「SHARP」から「NXP」に変わること以外は、代理店も含めて従来どおりのサービスを提供していく方針だという。
会見では、NXPセミコンダクターズジャパンの代表取締役社長である松本実氏と、NXP SemiconductorsのスタンダードICビジネスライン担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャであるPierre-Yves Lesaicherre氏が「BlueStreak」シリーズの買収や今後の経営戦略について説明を行った。BlueStreakシリーズの既存顧客に対しては、従来と変わらないサービスを提供していくという