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「ラスボス」でファン拡大 小林幸子が傾けた思い出のコップ酒
10歳でデビューし、芸能生活は、はや51年。最近は「ラスボス(ラストボスの略称)」キャラで10代など若い世代のファンも増えている。しかし、売れるまで15年もの下積み時代があった。歌手・小林幸子さん(61)が初めて語る大ヒット曲「おもいで酒」の秘話……。
◇ ◇ ◇
デビューは華やかでしたよ。TBSの素人参加番組「歌まね読本」で優勝したのがきっかけで歌謡界の大御所、古賀政男先生にスカウトされ、10歳だった64年6月にデビュー曲「ウソツキ鴎」をリリース。これがスマッシュヒットして、映画やテレビドラマの子役などもいただきましたから。ところが、2曲目以降ずっと鳴かず飛ばず。10代はひたすらキャンペーンでレコード店や、年を偽りキャバレー回りなどをしてました。
売れなかった時代は正直、すごくつらかった。地方で泊まるのは、ホテルや旅館じゃなくてキャバレーの楽屋の時も。真冬には壁の隙間から雪が吹き込んでくることも珍しくなかった。
気がついたらデビューから15年。お酒でつらさを紛らすなんてことも何十回とありました。
生活が一変したのが79年。1月に28枚目のシングル「六時、七時、八時あなたは…」を発売しました。そのB面が「おもいで酒」だったんです。
■3畳の衣裳部屋
ところが、「おもいで酒」の感触がよく、梅便りのころから地方の有線放送で火がつき、桜が咲くころには全国で大反響。それでA面とB面を入れ替えて再発売したのが正解でした。発売から4カ月後にオリコンランキングのベスト10入り。誰も予想しなかったヒットになりました。
ようやく、長い長い冬を乗り越えて春が来たんです。
その後、発売17週目にオリコンで1位、トータルで200万枚を超すダブルミリオンセラーを記録。その年の第21回日本レコード大賞・最優秀歌唱賞と金賞、第10回日本歌謡大賞・放送音楽賞を受賞することができました。私にとっては本当に夢のような一年。毎日、仕事に追われ、お酒がおいしくなったのはいうまでもありません。
そんな中で一人酒をする時がありました。当時借りていたアパートの3畳間の衣装部屋です。そこにはお金がない時、傷んだら、補修を繰り返して着ていたステージ衣装が6、7着吊るしてありました。
その前にコップ酒を置いて座り、話しかけてたんです。「今までありがとう」「頑張ってくれたね」って。長い間ともに苦労に苦労を重ねた“戦友”ですからね。…