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『E.T.』『ハリポタ』『ターミネーター』も!? 最高にバカバカしい米ポルノ・パロディ
ポルノ大国として知られているアメリカ。インターネットで作品が無料配信されるようになり、売り上げは年々減少しているものの、ポルノ業界は現在も年間130億ドル(約1兆5,500億円)の大金を生み出す需要の大きい産業であり、サウスダコタ州、アイダホ州、ノースダコタ州などの田舎では、ポルノ愛好者がとても多いという統計が出ている。
39分おきに新しい作品が誕生しているといわれるアメリカのポルノはジャンルもさまざまで、ノリの良いアメリカ人向けにコメディタッチに描かれている作品も少なくない。ハリウッドの大作映画をネタにした「ポルノ・パロディ」なるジャンルもあり、ポルノ好きでない人でさえタイトルとDVDのパッケージを見ただけで興味を引かれてしまうようなレベルの高い作品もたくさん存在するのだ。今回はポルノ・パロディ作品の中から、ギャグ性の高い作品を紹介しよう。
■『ハリー・ポッターと賢者の石』→『ホーリー・ポッターと魔法使いの玉』
世界的な大ヒット作『ハリー・ポッターと賢者の石』のポルノ・パロディ版主人公「ホーリー」という名は、「どんなヤツとでもやる」という、「娼婦」「男娼」の意味がある「ホー」からきている。カテゴリーはゲイもので、人気のゲイ男優たちがこぞって出演。主人公は本家のダニエル・ラドクリフとは似ても似つかない、マッチョな人気男優マシュー・ラッシュが演じた。
男優だけでなく物語もさほど似ていないが、DVDは3D仕様でリリースされたため、業界は「『アバター』以来の革新的なテクノロジーだ!」と絶賛。男優たちのナイスなボディや3人が輪になってフ○ラチオをするシーン、ミステリアスなストーリー展開が受け、ゲイのアカデミー賞といわれる「グラビー・アワード」で12部門にノミネートされる快挙となった。なお、DVDには3Dメガネが2つ付き、パートナーと一緒に楽しめる粋な計らいをしている。
■『フォレスト・ガンプ/一期一会』→『フォースキン・ガンプ』
『フォレスト・ガンプ/一期一会』のフォレスト・ガンプは主人公の名前だが、パロディ・ポルノ版の主人公の名は、「フォレスト」と音が近い「フォースキン・ガンプ」。「フォースキン」とは「包皮」という単語であり、「知能指数が低く、純粋な心を持つ仮性包茎のフォースキン」が主人公の物語なのだ。フォースキンは行く先々で出会う“見るからにアバズレ”な女たちを、“下心ありあり”な男たちから救おうと大奮闘。…しかし、その都度、男たちから(時には女たちから)邪魔者扱いされ、「フォースキン! 走れ!」と追っ払われてしまう。フォースキンがタイトルにあるわりには包皮が登場するのは最後のセックスシーンだけだが、女優にたっぷり10分以上皮を甘噛みされたり引っ張られたりするという、包皮マニアにはたまらない作品になっている。
■『ターミネーター』→『ペネトレーター』
抹殺(ターミネート)する任務を課せられたサイボーグ「ターミネーター」ではなく、挿入(ペネトレート)する任務を課せられたサイボーグ「ペネトレーター」が主人公。本家の冷徹なターミネーターになりきったポルノ男優が、ペネトレートしろと命じられたセクシーな女性宅を訪ね、時間をかけてやりまくるという物語だ。
ターゲットの女性を探し当てたペネトレーターは、女性のスリーサイズ、適した挿入スタイルなどを瞬時に計算し、「○○か」「私はペネトレーターだ。あなたにペネトレートするためにやってきた」と淡々とした口調で言い放つ。うれしそうに脅える女性に、ペネトレーターは、「落ち着け。悪い思いはさせないから」と声のトーンやアクセントまでシュワちゃんに似せながら言い放ち、おっぱじめるという内容だ。
アメリカで最も有名なポルノ男優ロン・ジェレミーがコラボ出演しているのも見どころの一つ。ペネトレーターにダッチワイフを投げつけ、女性を奪い去るというコミカルなシーンに登場している。
■『タイタニック』→『バイタニック』
ポルノ映画と呼べるのかと疑問に思ってしまうほど、小道具はお粗末。カーセックスをするシーンは車がポンコツで汚かったり、最後に主人公が海に投げ出されるシーンはプールで撮影しているのがバレバレだったりと、大作映画をこんなふうにパロるのは失礼なのではないかと心配してしまう。しかし、名作『タイタニック』の印象的なシーンは全て盛り込まれているので、ついつい最後まで見てしまう作品だ。
カテゴリーはゲイもので、ワイルドな男性にナヨナヨした男性が惚れていくというストーリー。裸体をスケッチするシーンでは、ペニスを異様にデカく描いてしまうなど高ぶる心が手に取るようにわかり、恋心という点では『タイタニック』らしく描かれている。低予算なのは明らかだが、演じている男優や監督らは『タイタニック』の大ファンなのだろうか、作品への熱い気持ちも伝わってくる。とはいえ、見終わった後、「時間の無駄だった」と思わずにはいられない。…■『エドワード・シザーハンズ』→『エドワード・ペニスハンズ』
本家は、『シザーハンズ』という邦題で知られるジョニー・デップの主演作。両手がハサミという人造人間が主人公である『エドワード・シザーハンズ』に対して、『エドワード・ペニスハンズ』はタイトル通り、両手がペニスという人造人間が人間と交流する物語。両手のペニスと合わせて3つのペニスを持つエドワードのセックスシーンはかなり見ごたえがあるが、どのシーンも2つのペニスハンドはむき出しなので、かなりグロい。
作品は1時間を超える超大作だが、ペニスハンズを演じるシッキー・ニックスとメイン女優のジェナ・ファインは婚約したこともある恋人同士だったので息はぴったり。ペニスハンズのメイクも本家本元ととても似ており、コミカルな表現力もあるため、ポルノファンからはかなり高い評価を得ている。
■『プライベート・ライアン』→『セイビング・ライアンズ・プライベート』
『プライベート・ライアン』の原題は『セイビング・プライベート・ライアン』で、直訳すると「ライアン兵士を救え」。タイトルの「プライベート」という単語には、「兵士」のほかにも「私的な」「秘密」「アソコ(陰部)」という意味があるため、ポルノ愛好家たちは「絶対にパロディポルノのネタにされる」と確信していた。期待は裏切られず同年、『セイビング・ライアンズ・プライベート』、つまり「ライアンのアソコを救え」というポルノ・パロディが制作された。登場人物は本作と全て同じ名前で、もちろんゲイもの。みんながライアンのイチモツを救おうと入り乱れるシーンは圧巻だと話題になった。
■『E.T.』→『E.T. XXX』
誰もが知る名作映画『E.T.』のタイトルは「Extra=外の、Terrestrial=地球の」。つまり「地球外生命体」という意味である。そのポルノ・パロディは、「Extra=余分な、Testicles=睾丸」。つまり第3のキンタマを持つ、本家本元のE.T.そっくりな「エッチな地球生命体」が主人公である。『E.T. XXX』では、エッチしたい盛りの20歳前後の女子学生と青年たち(女優・男優の実年齢は高め)がE.T.の存在を受け入れ、セックスを教えながら入り乱れるという作品。コメディ要素が多く、女優の表情も最高で、これぞアメリカンポルノという雰囲気が漂うものに仕上がっている。
ほかにも、『パルプ・フィクション(くだらない話)』→『パルプ・フリクション(くだらない摩擦)』、『雨に唄えば(Singing in the Rain)』→『雨にスワップすれば(Swinging in the Rain)』などなど。…テレビドラマもポルノ・パロディにされている作品が多く、『X−ファイル』→『セックス・ファイル:エイリアン・エロティカ』、『ゲーム・オブ・スローンズ』→『ゲイ・オブ・スローンズ』など、探せばお宝がざくざく。一度ポルノ・パロディを見始めたら、知らず知らずのうちにどっぷりハマってしまうこと間違いなし、である。