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いよいよ開幕プロ野球、パ・リーグの注目点〈ラジオナイター2015・実況アナ座談会1〉
3月27日(金)、いよいよプロ野球ペナントレースがスタートする。その開幕に先駆け、エキレビ恒例「ラジオナイター・実況アナウンサー座談会」を開催。誰よりも近い場所で目撃し、多彩な言葉で魅力を伝えるラジオ実況アナウンサーは何に注目するのか? TBSラジオ「エキサイトベースボール」初田啓介アナ、文化放送「ライオンズナイター」松島茂アナ、ニッポン放送「ショウアップナイター」松本秀夫アナのお三方に、今年のプロ野球の見どころ・聴きどころを語っていただきます。まずはパ・リーグ編。
【北海道日本ハムファイターズ × 東北楽天ゴールデンイーグルス(@札幌ドーム)】
松島 大谷翔平がオープン戦で精彩を欠いていました。
初田 まったくもって大丈夫でしょう! 栗山監督が「大谷は、ピッチングの調子が悪いときはバッティングの調子が良くて、ピッチングの状態を上げるためにバッティングを使っている」と言っていました。だから、二刀流をやめちゃったらピッチングを修正する手だてがなくなってしまう。そのぐらい、今の大谷にとって二刀流というスタイルが投打ともに自分の調子を維持するために染み付いているわけです。
松島 最強パターンですね。
松本 今年からニッポン放送の解説者になった里崎智也さんが言ってましたけども、これまでの2年間で大谷が受けた死球はたった1個。でも、今年はいよいよマークされてインコース攻めが増えるはず。もし、ひとつでも死球が右ヒジに当たったら彼のプランは全てが狂ってしまう。
松島 確かに。左打ちだから、右腕が前に出ています。
松本 もし当てたらそれこそ日本中の野球ファンを敵に回すことになるから、なかなか当たらないとは思うんです。でも、真剣勝負だからこそ滑ったり抜けたりということはありえるわけで。実に捕手出身者らしい視線ですよね。でも、やっぱり大谷は今の球界の中でも1、2を争う魅力があるのは間違いない。
初田 間違いないですねぇ。去年のオールスターはもう忘れられません。鳥谷に投げた162キロ。あれ以降、みんなの感覚が麻痺しましたよね。157キロとかでちょっとイマイチ。153とかだったら、あれ? という感じで。今年は何キロ出ますかね。163? 164? 165? 競りじゃないですけどね(笑)。
松島 あとは15勝15本塁打とか? どうせなら20(勝)・20(本)も期待したいです。
松本 彼の場合、奪三振率もすごいんですよ。やっぱり日本人で三振が取れる投手、日本人でホームランを打てる打者が出てきてくれないとね。中継していても、リスナーが求めているものはたぶんそこだと思うんです。
松島 キャンプでの受け答えを見ていても風格が出てきました。そして、大谷以外に関しても、今年の日本ハムはバランスのいいチームになったと思います。何と言っても田中賢介の復帰が大きい。メジャー帰り、というと松坂や黒田に目がいきがちですけども、チームに一番ハマるのは田中賢介なんじゃないかと。投手陣のバランスも取れているし、密かに怖いチームだと思っています。
松本 開幕戦、大谷と則本の投げ合いは楽しみですね。楽天は、とにかく初戦の則本で勝たないと。
初田 則本で落としてしまうと、2戦目3戦目のプレッシャーが大きい。そして、松井裕樹が抑えとして、毎日毎晩ブルペンに入って待機するという大変な役に耐えられるかどうか。
松島 でも、デーブさんのやることって身を結ぶことが多いじゃないですか。西武のバッティングコーチ時代もアーリーワークで結果を出しましたから。
松本 今回も、1軍と2軍の間にいわゆる「ロースター枠」みたいなものを設けて、1軍と同じ調整をさせる計画みたいですね。そうすることで誰かの調子が悪くなってもすぐに入れ替えが可能になる。
初田 アイデアマンというか、とてもスマートなやり方ですよね。そしてもうひとつ、デーブ監督が掲げたテーマが143試合で200盗塁の「超機動力野球」です。それを成功させるためには7試合で10盗塁決めなくちゃいけない。デーブ監督が言っているのは「失敗を恐れるな! 責任はベンチがとってやる」と。鍵になるのは2012年の盗塁王、聖澤諒の復活ですよ。2011年2012年と2年連続で50個以上盗塁をした聖澤が去年はたったの5個!
松本 足にスランプなしって言われるのにも関わらず、その自慢の足が使えなくなってしまった。でもやっぱりスピードのある野球って見ていて面白いから期待したいよねー、と思っていたらそこにペーニャが入ってきた。
松島 あっ!
初田 そうなんですよ。突然ペーニャが入ってきたことで、ウィーラー、ペーニャ、サンチェスという巨漢トリオが完成してしまったという。「超機動力野球+重量野球」というのは成り立つのか? デーブ監督曰く、ウィーラーはベンチで「腹へった」しか言ってないらしいですから(笑)。
【埼玉西武ライオンズ × オリックスバファローズ(@西武プリンスドーム)】
松島 今年の西武はメヒア次第という見方もできるのですが、その肝心のメヒアがスロースタートになってしまい……。
初田 重くなって帰ってきた本塁打王。
松島 メヒアがこのままだと話は全く変わってくるんですけども、今年はキャンプ・オープン戦を通じて怪我人が少なく、チーム全体の調整は順調です。開幕投手候補だったエースの岸がここにきて離脱してしまいましたが、去年の今頃は主力級が軒並み……みたいな感じでしたから。それと比べれば、今年の西武は、まわりの評価よりも戦うんじゃないかと思っています。
松本 田辺監督のスタイルっていうのはどうなんですか?
松島 監督代行から正式な監督になったことで、どう自分の色を出していくのか。選手にノビノビ戦わせる環境を作っているのは間違いないですね。あとは田辺監督自身、現役時代は守りの堅い野手でしたけども、本人も「点を取られない野球」とおっしゃっていました。楽天の超機動力野球の話題がありましたけども、それを止めるのが炭谷銀仁朗の肩! 高橋朋己という抑えもいますし、バッテリーで対抗していかないと。
松本 高橋も大谷同様、空振りがとれるピッチャーですよね。
松島 大谷の162キロの話題がありましたけども、ジャイアンツの村田修一が高橋の146キロくらいの球を「160キロ以上投げるピッチャーよりも速く感じる」と評していました。この高橋に加えて増田達至というセットアッパーもいますし。ここに菊池雄星が戻ってくれば、かなり充実した投手陣になると思っているんですが。
松本 雄星の復帰はいつ頃?
松島 これがちょっとまだ分からないんです。なかなかフォームが固まらないようで。でも、ファームではいい球を投げている、と潮崎2軍監督が言っていました。あとはそれを実際のマウンドでどこまで表現できるのか。このオフ、雄星は体をひと回り大きくしたんですけども、見る人によってはトレーニングの成果じゃなくて、単に太ったんじゃないか、と言う人もいるんですよ。
初田 メヒアに続き?
松島 本人は下半身を鍛えてきたと言っていますので、期待したいと思います。
松本 対するオリックスは、今年ものすごい補強をしました。それが吉と出るのか? バランスを崩さないのかという不安もあります。
初田 今年のパ・リーグでは、オリックスがダントツに面白いんじゃないですかね。見方によっては多牌じゃないかっていうね(笑)。
松島 ただ怪我人も多くて、金子も開幕には間に合いません。
初田 でも、広島からバリントンが加入して、後ろは佐藤達也、馬原、平野と盤石です。出遅れている主力ピッチャーが帰ってきたら本当に強くなる。
松本 だから、開幕をどう滑り出すのか。去年の最終戦のあの涙、あれがすごく焼き付いているので、判官びいきじゃないですけども、ちょっといい思いをさせてあげたい気も。
初田 中島裕之がショート? サード?
松島 ショートは安達ですね。中島はファーストを守ったりもしています。小谷野栄一がユーティリティで。
初田 小谷野がサードで、ナカジがファーストというパターンもありえますね。セカンドは平野恵一かな。
松島 ヘルマンもいるんですよ。
初田 ヘルマン! いいですねー、その多牌ぶり!
松島 ブランコも、T―岡田もいますから。
松本 誰がDHやったっていい。外野には糸井もいて、これ、打順が11番くらいまで欲しいよね(笑)。
【福岡ソフトバンクホークス × 千葉ロッテマリーンズ(@ヤフオクドーム)】
初田 考えてみたら今年、12球団の監督で投手出身がホークスだけなんですよ。その工藤公康新監督がどんな野球を見せるのか?
松本 そして、ホークスは今年「ホームランテラス」が設置されて球場が狭くなりました。野球が変わるでしょう。
松島 ヤフオクドーム、もう行かれましたか?
初田 まだ行ってないです。日本ハムの中田翔は「もう全然違います」と言っていました。
松本 私もまだなんですけど、前とはかなり違うみたいですね。去年まで「ショウアップナイター」の解説者で今年からソフトバンクのコーチになった飯田哲也さんに聞いたら、フェンス直撃かな?と思ったら、みんなホームランになると。あと、デーブ監督が言ってましたけど、フェンスの上にあるネットがものすごい反発力で、かなりの勢いで戻ってくる。外野だけじゃなく二遊間の動きが変わってくるんじゃないか、と。
松島 それにしても、ソフトバンクのメンバーは強力です。
初田 もともとの強打線に加えて、投手陣も摂津、スタンリッジ、中田、大隣。ここに松坂大輔が加わって、さらに帆足、東浜といるんですから。
松本 地味なところでは、トレーナーの数を異常に増やしたんですよ。結局、肩が痛くなるっていうのは、必ず動きそのもののどこかに原因がある。それは、その選手の姿を日常でずーっと見ていたら、痛みの予兆となる動きを察知できる、と。痛みを治すトレーナーじゃなくて、動きの中から肘痛・肩痛を作らないようにするトレーナーを時間をかけて育てていく……それが工藤監督のひとつの目標みたいですね。
松島 現役時代、ずっと個人トレーナーを帯同させていた工藤さんらしい発想ですよね。
松本 個人トレーナーを付ける選手は最近では多いですけど、球団の取組みとしてやっていこうというのは画期的なことだと思います。1年で答えの出ることじゃないと思いますけども、注目していきたいですよね。
初田 ソフトバンクって他球団がお金をかけないようなところに投資を惜しまない球団です。3軍が1年間で80試合やるとか。だから、選手がすごく育ちやすい。千賀滉大や飯田優也といった育成出身選手もしっかり活躍しますから。
松島 対するロッテはちょっと苦しいのかな、という気がしています。
初田 ロッテのことは松本さんにお聞きしないと。どうなんですか?
松本 ねぇ(笑)。頑張って欲しいんですけど……ピッチャーはいるんですよ。涌井、石川、唐川、藤岡、イ・デウン。後ろには松永、大谷、益田、そして西野と揃っている。ただ、野手がなかなか育ってこないから、結局最後は井口に頼らざるをえない。
松島 バレンタイン監督時代、ドラフトで投手ばかり指名して野手をほとんど取らなかったんですよね。そこが今、空白域になっています。
松本 楽しみなのはドラフト1位の中村奨吾。守りもうまいし、足も速いから期待されてますけども、他にもホームランを打てる選手が出てこないと。
松島 あとは、今年こそ荻野貴司は怪我しないといいですよね。
松本 毎日新聞のロッテ担当記者は荻野のお兄さんだそうですね。だから、荻野が活躍したら毎日新聞がどう報じるのかに注目です。「弟は小さい頃から泣き虫だった」といった話から始まるのか(笑)。
初田 ネタの宝庫ですよね。逆に他紙に抜かれたりしたら大変です(笑)。
(セ・リーグ編に続く)
◆3/27(金)17:50~ TBSラジオ・エキサイトベースボール「セントラルリーグ公式戦 読売ジャイアンツ × 横浜DeNAベイスターズ」
解説:佐々木主浩 実況:林正浩
◆3/27(金)18:00~ 文化放送スポーツスペシャル「プロ野球パシフィックリーグ2015開幕戦 埼玉西武ライオンズ × オリックスバファローズ」
解説:山崎裕之 実況:松島茂
◆3/27(金)17:30~ ニッポン放送ショウアップナイタースペシャル「読売ジャイアンツ × 横浜DeNAベイスターズ」
解説:江本孟紀 実況:松本秀夫
(オグマナオト)