ダルビッシュ、山本聖子と円満にやっていくポイントは「子ども」

　

　【結婚＆離婚解体】今や「授かり婚」は芸能界でも珍しいことではありません。むしろ、芸能人だからこそ、授かり婚は結婚を応援してもらうための手段になっている部分もあるのかもしれません。たくさんのファンに支えられている人気商売をしていると、いざ結婚するとなると超えなければならないさまざまな壁があり、それを一気に突破できるのが「子どもの誕生」というおめでたいニュースだったりもするからです。スポーツ界も芸能界に似た風潮があるのでしょうか。

　先日、レンジャーズのダルビッシュ有投手（２８）と交際中のレスリング元世界王者の山本聖子さん（３４）に子どもが生まれることが発表されました。山本さんは、すでに安定期に入っていて二人は新しい家族を待ち望んでいるようです。

　芸能界の美男美女のカップルの場合、子どもができると聞くと「さぞ美しい子に違いない」と思いますが、ダルビッシュ投手と山本さんの場合も「トップアスリート同士の両親からは、相当な才能を持った子どもが誕生するに違いない」と想像する人は多いと思います。

　言わずと知れたダルビッシュ投手に加え、山本さんの家系も筋金入りの一家。山本さんの父親はミュンヘン五輪レスリング日本代表の山本郁榮さん。姉も女子レスリングで３度世界を制した山本美憂さん。さらに、兄は総合格闘家の山本“ＫＩＤ”徳郁さんという、まさにアスリート家系です。

　山本さんはかつて、やはりアスリート選手と結婚をした過去があります。２００６年に結婚したハンドボール日本代表の永島英明さんとの間には長男が誕生したものの、２０１４に離婚しています。

　一方のダルビッシュ投手は、２００７年にモデルでタレントの紗栄子さんと結婚して二人のお子さんに恵まれましたが、別居報道の後、２０１２年に離婚。離婚後はさまざまな恋愛の噂もあったものの、結果的に山本さんとの愛を育んでいたことになります。

　アスリートとして素晴らしいＤＮＡを持っているであろう“スーパーベイビー”の誕生が待たれる一方で、二人に寄せる世間の声のなかには「大丈夫？」という不安もまざっていることは事実。

　二人とも離婚経験者なうえに、最大のポイントとなるのは「両方に子どもがいる」ということ。報道によると、ダルビッシュ投手は山本さんの子どもをとてもかわいがっているとのことなので、今のところ問題はなさそうですが、子どもは成長していく過程でいろいろな感情を持つもの。ですからデリケートな対応が求められることには変わりありません。

　ちなみに、子供のいる男女の離婚や再婚によって生じてくる、血縁関係のない親子関係や兄弟姉妹関係で成り立っている家族を「ステップファミリー」といい、離婚の先進国ともいわれるアメリカではたとえ血がつながっていなくても同じ家族としてうまくやっていかれるような関係づくりが発達しています。

　とはいえ、まだ日本ではステップファミリーという考え方がすべての人に浸透している、といはいえない部分もあり、「子どもがなかなか心を開いてくれない」「前のパートナーと今の親とのことで整理をつけるのが難しいようだ」などといった問題も増えています。

　子連れの再婚では、本人同士よりも子どもや家族の存在のほうが問題になることもしばしばです。だからこそ、ダルビッシュ投手のように最初からうまく子どもとコミュニケーションがとれている関係を築けるのは本人たちが円満にやっていくうえでも大切なことになるのです。

　幸い、ダルビッシュ投手には“黄金の腕”があるので、お金の心配とは無縁といえます。であれば、経済的な問題で生活に困って家族がギクシャクしはじめる、ということは考えにくいはず。あとは、この先もずっと、子どもを含めたステップファミリーがいい関係を築き続けられるように努力していくことができるかどうか。二人の恋の行く末もそこにかかっているのではないでしょうか。

■岡野あつこ（おかの・あつこ）　１９５４年８月５日埼玉県出身。夫婦問題の悩みを解決するカウンセリング事業や、カウンセラーを育成する岡野あつこのライフアップスクールなどを運営する、株式会社カラットクラブ代表取締役。ＮＰＯ日本家族問題相談連盟理事長。１９９１年よりカウンセリング事業を開始、２万５０００件以上のカウンセリング実績をもつ。現在は、後進の育成にも力を入れており、ライフアップスクールの卒業生は１８００人を超えている。夫婦問題解決のプロとしてメディアに出演し、一人でも多くの人に笑顔が戻るよう日々活動中である。離婚相談救急隊　http://www.rikon.biz/　。2015/3/11 16:56 更新