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<マツコより大島優子より佐藤浩市が面白い>即興芝居「鶴瓶のスジナシ」佐藤浩市の見事なギャグ
高橋秀樹[放送作家]
* * *
3月2日、赤坂BLITZにて「ライブ・ビューイング『鶴瓶のスジナシ』」劇場版(3月2日~4日)を観た。
「スジナシ」(TBS)とは、ホストの笑福亭鶴瓶さんが、ゲストと一つのセット内で即興ドラマ(2人芝居)を十数分間演じ、収録したドラマを見ながら反省会を行うという仕組みのバラエティ番組である。中部日本放送の制作で昨年2014年6月まで放送していた。
今回、筆者が観たのはそのオン・ステージ版である。番組と違うのは客入れがあることで、ドラマ部分はスタジオ収録と同じにしようということか、客は笑ったり拍手したりすることが禁止されている。
この日のゲストは俳優・佐藤浩市さん。今回は3日公演で、他のゲストは大島優子さんと、マツコ・デラックスさんであるが、どの回を観たいかは「性格占」になるくらいにはっきり分かれるだろう。筆者が観たいのは当然、佐藤浩市さん。他の二人は展開が予想できてしまうので観たい気持ちが起こらないからだ。
「鶴瓶のスジナシ」はバラエティ番組としては、斬新で、意欲的。バラエティの文法を守った優れた番組である。だから16年も続いたのだろう。繰り返すが、番組の前半部は.全く打ち合わせなし、出たところ勝負の「即興芝居」17~8分。いささか長いがこの部分がいわゆる「ふり」。ここは極端な話インタレスティングを保つだけでよい。いわゆるダレ場と呼ぶれる部分だ。
以前TBSのワイドショーで「名古屋でやってるすごい番組」と言うことで、「スジナシ」を紹介したが、5分くらいのコーナー企画でこの番組のおもしろさを伝えるのは至難の業だ。ぼくは、ディレクターに「即興芝居の部分は短く刻んで編集しないでシークエンスでざっくりカットしてくれ」と、お願いした。
後半部は中井美穂アナが進行、カット割りされたVTRを再生しながらの反省会トーク。ここではバラエティに絶対必要な笑いを取るゾーンで「落ちとフォロー」がはいる。
では、実際の舞台はどう進んだのか。
まず、緊張感あふれて見守る「即興芝居」。提示された場所設定は「ショーパブの楽屋」である。タキシードを着ている鶴瓶さんとラフなジャンパーを着こなした浩市さんは、どんな人物設定で絡むのか。即興なのに手足の捌き方は見事。名優2人だけに大変綺麗だ。
ここで鶴瓶さんは、賭に出た。自分が先輩芸人で、浩市さんを「才能はあるがネタをパクられまくってショーパブにくすぶっている哀れな芸人」と言う設定に落とし込んだのである。…