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ハリルJ、船出上々

 ハリルJ、船出上々

 サッカー日本代表は、ハリルホジッチ新監督が初めて指揮を執った3月の2試合で連勝し上々のスタートを切った。

  新監督は、「これまで足りなかった」と指摘した<縦に速い攻撃><球際の強さ>を徹底させ、競争を促す大胆な選手起用も披露し、8強で終わった1月のアジア杯やアギーレ前監督の八百長疑惑による停滞感を鮮やかに払拭した。

  2試合を通じると27人がピッチに立ち、出番がなかったのはGK4人のうちの2人だけだった。

  3月27日のチュニジア戦では、初采配にもかかわらずFW本田(ACミラン)やMF香川(ドルトムント)ら主力を先発から外し、初出場のFW川又(名古屋)やDF藤春(G大阪)らを起用。続く31日のウズベキスタン戦では先発11人を全員入れ替えた。

  「各ポジションで競争があることを期待する。それが代表を強くする」と監督は語った。多くの選手に出場機会を与えて、新しいチームの形を目指すというメッセージを打ち出しながら、2―0、5―1と2試合とも快勝の結果を手にした。

  FW岡崎(マインツ)は「全員が同じスタートラインに立ったということ。競争は望むところ」と刺激を受けた様子。ウズベキスタン戦で代表初ゴールを挙げたFW宇佐美(G大阪)は「代表に残るには、途中出場からでも結果を残さないといけない。それを繰り返したい」と語った。

  日本協会関係者によると、9日間の合宿中はほぼ連日、宿舎でミーティングが開かれ、ハリルホジッチ監督は過去の試合の映像を使って、分析結果を伝えながら改善点などを詳細に説明。選手との対話も重視し、グループに分かれて質問に答えながら目指す戦い方を訴えたという。

  指揮官は「日本代表は全員に開かれている」と強調しており、今後もJリーグの視察に積極的に出かけて、新戦力の発掘を進める方針だ。(矢萩雅人)

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