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レッドブル、F1撤退の可能性を示唆
レッドブルがF1からの撤退をほのめかしたと伝えられている。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2015年F1開幕戦オーストラリアGPの決勝が行われた15日(日)に、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して次のように語った。
「我々は、現在のF1運営方法に不満を感じている」
2010年から2013年まで4年連続でF1王者に君臨してきたレッドブルだが、昨年はメルセデスAMGにその王座を明け渡していた。そして2015年シーズンの開幕戦でも、レッドブルがパートナーであるルノーから供給されたエンジンのトラブルに泣かされる一方、メルセデスAMGがさらにその差を広げてきたのは明らかだった。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、フェラーリからカスタマーエンジンの供給を受けているザウバーを見れば、現在のルールがいかにおかしいものであるかが明白だと主張している。
開幕戦が行われたメルボルンでは、ザウバーは元控えドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデとの裁判ざたにより、フリー走行1回目の出走も取りやめていた。
■昨年ノーポイントのザウバーにもやられたレッドブル
だが、実際にレースが始まってみれば、ザウバーのルーキードライバーであるフェリペ・ナッセがレッドブルのダニエル・リカルドを食ってしまったのだ。昨年はシーズンを通じて1ポイントも獲得できなかったザウバーだが、今季の開幕戦では完走がわずか11台だったとはいえ、2台ともにポイントを獲得している。
「彼らは昨年のウイングを使っているんだ」と驚きの声を上げるホーナー。
「我々の新しいシャシーは昨年よりもコンマ5秒速くなっている」
「違いはエンジンだよ」
■ルノーは進歩どころか後退したとレッドブル
昨年、ライバルであるメルセデスに大きな差をつけられてしまったルノーでは、大規模な組織改革を行うとともに、昨年仕様のエンジンを大幅に造り替えてきていた。
だが、ホーナーは、ルノーエンジンは実際には「後退している」と主張し、2015年型パワーユニットは「手におえない」と語気を強めている。
マルコも、それは「受け入れがたい」ことだとし、次のように付け加えた。
「それでドライブできるようにしようとすれば、80から100馬力もパワーを下げるしかないんだ」
レッドブルでは、昨年よりもルノーエンジンの開発に一歩突っ込んだかかわりを持つようになっている。オーストリアのパワートレイン開発専門会社であるAVL(エイヴィエル)社との協力関係をとりつけるとともに、イルモアエンジニアリングの創設者であり、F1エンジンの名匠と称されるマリオ・イリエンの協力も仰いでいる。だが、ここまでのところ、それが功を奏しているとは思えない。
■FIAにも不満の矛先を向けるレッドブル
だが、マルコやホーナーはもちろん、天才F1カー設計者といわれる最高技術責任者のエイドリアン・ニューイさえ、F1をさらに魅力あるものにするには、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)がもっと突っ込んだ統制を行うべきだと主張している。
ホーナーは15日(日)に次のように続けた。
「我々が連勝していたときには、ダブルディフューザーが禁止され、ブロウンエキゾーストも取り外され、ボディーワークにたわみをもたせることも許されなくなり、エンジンマッピングさえ変更された。何から何までだ」
「ところが、メルセデスAMGに対しては誰も何も言わない」
「私が考えているのは、FIAが、ルールの範囲内で、機構部分の均一化を図るという状況が健全なのではないかということだ。彼らはもっと現実に目を向ける必要があるんじゃないかと思うよ」
■ライバルチームはレッドブルに同調せず
このホーナーの発言に対し、メルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、ばかげた話だと一蹴(いっしゅう)したと伝えられている。
一方、冬の間に明らかに大きな進歩を遂げてみせたフェラーリでも、もはや大規模なルール変更を推し進めるつもりもないようだ。
昨シーズン後にフェラーリの新チーム代表となったマウリツィオ・アリバベーネは、「我々の仕事はサーキットでメルセデスAMGに攻撃を仕掛けることであって、ルールを変えることではないよ」とコメントしている。
しかし、現在の状況に怒り心頭のレッドブルは、F1からの撤退もほのめかしている。
マルコは次のように結んだ。
「対費用効果において、もはや(F1継続に)意味がないとなれば、我々も撤退について検討することになるだろう」