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【おすすめの旅】魂が揺さぶられる数分間、皆既日食を追いかける旅
■世界中の日食を追いかける日食ハンター
日食ハンターって知っていますか?
皆既日食を追いかけ世界中のどこまででも旅をする、
そんな人たちをこう呼びます。
皆既日食とは、太陽が月に覆われて完全に見えなくなる現象の事。
長くて数分ほどの間、空にはコロナ渦巻く黒い太陽が現れ、
まるで日が落ちた後の様に暗くなります。
地球規模でみるとほぼ毎年のように起こる現象ですが
海の上だったり、ジャングルのような場所だったり、
必ずしも人がたどり着きやすい場所とは限りません。
ちなみに近年の日食は
2010年 南太平洋・パタゴニア
2012年 オーストラリア北部・南太平洋
2013年 中部大西洋・中部アフリカ
2015年 北大西洋・スバールバル諸島・北極海
などかなりバラバラですが、
行ける場所は出来る限り行くというコアなハンターは沢山います。
たかが一瞬の為に何が彼らをそこまで駆り立てるのか、
私も実際にこの目で見て、初めてその理由が分かったのです。
■皆既日食が起こる場所にパーティあり!?
日食にたどり着く方法、目的は人によって様々ですが、
比較的たどり着きやすい場所ではレイブと呼ばれる
野外の音楽パーティがあることが多いです。
私自身こういったパーティに参加することが好きなので、
今回は日食の音楽パーティを例にお話しします。
最初に日食ハンティングの旅に出たのは2009年の奄美大島でした。
世界各国から日食ハンターと思われる人々が、
日本の離島に大集合していました。
数日前(なかには数ヶ月前の人も!)からキャンプサイトなどに
テントを貼り、現地の自然をじっくりと楽しみます。
そこに来ていた外国人に話かけると、
「3日かけて南アフリカから来たわ~」なんて人も。
しかし迎えた当日、喜界島などの一部の島では観測できたらしいのですが
奄美大島は厚い雲に覆われ、完全な皆既日食は見れませんでした。
自然の変化は感じとれたものの、どうしてもきちんとしたコロナが見たい!
そんな欲望がより大きなものになりました。
それから3年後、私が初めて完全な皆既日食を見れたのは
2012年のオーストラリア、ケアンズです。
前回の日食が不完全燃焼だった分、期待値は否が応にも上がります。
オーストラリアの力強い大地と、
素晴らしいアーティストたちによる音楽、
ファンタジーの世界に迷い込んだ様なデコレーションで
気持ちはどんどん高まって行きます。
■そして待ち受ける衝撃の数分間
当日になると人々の興奮はピークに!
日食が始まる1時間ほど前になると音も止み、
日食グラスをあて、それぞれの思いを胸に空を見上げ始めます。
そして壮大な天体ショーのスタートです!
気温がグッと下がり、強い風が吹き抜けます。
地平線はまるで朝焼けか夕焼けのように赤く染まり始め、
動物や鳥たちは突然の異変に気づき騒ぎ始めます。
けれども太陽の力は強大で、完全に皆既になるその瞬間まで
肉眼で見る事はできません。
そしていよいよその瞬間!
「!!!!!!」
私は声にならない声を叫びました。
あたりは本当に暗くなり、
日食グラスを外し肉眼で空を見上げると星が現れ、
黒い太陽の周りにはコロナがゆっくりとうごめいています。
太陽、月、自分、地球
全てが一直線になり、まるで宇宙の真ん中に放り出された様な感覚です。
わずか数分の間ですが、そこには今まで体験したことのないような
凄まじい衝撃があり、気がついたら号泣していました。
友人たちも感動で号泣しハグしあい、
しばらくみんなの興奮がおさまることはありませんでした。
最初は1度見れば満足するかな、と思っていたのですが
この興奮をもう一度味わいたい!
そんな思いが私たちにも強く芽生えたのです。
間近で比較的行きやすい日食は2016年のインドネシアですが、
次に私が狙っているのは、2017年のアメリカを横断する皆既日食。
その一週間後に、世界で一番クレイジーなお祭りとして有名な
ネバダ州で行われるアートイベント「Burningman」が開催されるので、
そのふたつを連続で体験しようと
多くのパーティ好きが世界中から集まると予想されます。
■パーティ以外での楽しみ方
今回は私がパーティが好きなのでそちらの話をとりあげましたが、
もちろんそういう音楽が好みで無い方や、
純粋に自然現象のみを楽しみたい方、
整った施設で見たいという方は、多くの場合、旅行会社が主催している
パッケージツアーもあります。
皆既日食が起こる日にちと場所はあらかじめ分かっていますから、
早くから準備をすれば自分で旅を組み立てることもできます。
(世界中に日食ハンターはいますので、
付近の宿や航空券などはすぐ埋まってしまいます)
日食を追いかける事を目的にすると、自分が今まで旅をしようなんて
考えもしなかった土地に導かれる事も魅力のひとつ。
縁をいただいた土地をじっくり観光してみるとまた新しい発見があります。
そしてそんな自然現象の為に、
本気で世界中を飛び回るユニークな人々に
出会えるのも醍醐味です。
日食の瞬間の太陽の位置はその時によって変わりますから、
暗くなりかけた夕暮れ時の大きな太陽から起こる日食と、
真っ昼間の青空に広がる太陽から起こる日食とでは、印象も全く違います。
この心震える瞬間を、
一生に一度は是非みなさんにも味わってほしい!
一度体験したら虜になって、気がついたらあなたも
日食ハンターになっているかもしれませんよ。
(写真全て著者)
――見たいものを見に行こう(ガジェット通信)
#旅ライター
※この記事はガジェ通ウェブライターの「sandy」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?( http://j.mp/1x7eAts )
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