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ウッズ、マキロイ、松山……マスターズの話題は尽きない

 ウッズ、マキロイ、松山……マスターズの話題は尽きない

 

 昨年は記者会見にも呼ばれた松山英樹。今年は果たして活躍を見せることができただろうか

 毎年4月第2週は、マスターズの開催と決まっている。最初に断っておくが、この原稿は3月末に書いている。皆さんのお目に触れるのはマスターズ終了後で、残念ながら今年初のメジャーの結果はお伝えできない。
 
  ウッズがいつ復帰するかはゴルフ界最大の関心事だ。マスターズは他のトーナメントと違い、木曜日・初日のスタートまでにエントリーすればいいし、文字どおりぎりぎりまで分からない。マスターズ直前のシェルヒューストンオープンの週には、ウッズがオーガスタナショナルGCで練習ラウンドをしたという情報もあった。大方のメデイアはまず出ないだろうと予想し、スタンフォード大学時代のチームメートで親友のノタ・ビゲイは「腰そのものの状態よりメンタルな問題であり、マスターズ出場は可能性がある」と話した。それほどまでにウッズの出場の可否は話題になった。
 
  全体的に見て世代交代の感がある今年の米ツアーの中にあって、25歳、北アイルランドのロリー・マキロイと、米国の次代を担うと期待される21歳のジョーダン・スピースの、〝ポストタイガー〞の新時代を象徴する対決の構図も注目を集めた。
 
  日本人選手唯一の出場となった松山英樹の参加資格は、昨年のザ・メモリアルトーナメントでの勝利と、世界ランキング16位の資格だ。4回目の出場となる今年は、まずは手堅く16位以内に入り、来年の出場権を得ていてほしいなぁと思っている。
 
  日本では、昨年の賞金王・小田孔明に招待状が来るのではないか、と注目されたが、とうとう招待状は届かなかった。石川遼は直前週のシェルヒューストンオープンで勝利すれば、最後の一人としてフィールドに加わるチャンスがあったが、それもかなわなかった。
 
  1984年に前田新作が賞金王になったときに、翌年マスターズからの招待はなかった。賞金王が招待されなかったのは、それ以来小田が初めてだ。が、今は80年代とは状況がまったく異なる。まず、マスターズ招待基準に日本ツアー賞金王のカテゴリーが設けられたことはこれまで一度もない。世界ランキング50位以内などのグローバルスタンダードな招待基準が設けられていることを考えれば、今後も日本ツアーのみの成績で、世界のマスターズに歩を進めるチャンスはないということだ。今後、日本の若手はマスターズを目指すのであれば、積極的に活躍の場を海外に求めてもらいたい。
 
 
 文・岩田禎夫
 週刊パーゴルフ(2015年4月28日号)掲載
 
 
 岩田禎夫(いわた・さだお)
 1933年生まれ、神奈川県出身。報知新聞にてゴルフをメーンとするスポーツ担当記者として活躍後、70年にフリーのゴルフジャーナリストに転向。以降、現在まで米PGAツアーを中心に世界のゴルフを追いかけている。
 
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