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博物館で悪夢 数多くの世界遺産や遺跡… 観光地で人気 チュニジア銃撃
日本人6人が死傷するなど、武装集団による観光客襲撃事件が起きたチュニジア。北アフリカ中央部に位置する同国は、中東の民主化運動の先駆けとなった2010~11年の「ジャスミン革命」で注目されたが、世界遺産が数多く、実は観光地としても人気が高い。旅慣れたシニア世代が秘境や辺境と呼ばれる地を訪れるのがブームとなっており、日本人の旅行客も少なくないという。
北は地中海に面し、南はサハラを抱えるチュニジア。ローマ、アラブ、トルコなど数々の民族の興亡が繰り広げられた歴史を持ち、古代遺跡も多いことから、観光業が盛んなことで知られる。人口1000万人余りの国で観光業に数十万人が従事しているとされ、日本の旅行各社もチュニジアツアーを企画している。
襲撃事件が起きた首都チュニスにあるバルドー博物館は「チュニジアのルーブル(博物館)」と呼ばれ、チュニス観光の目玉。古代ローマ時代などのモザイク画が有名だ。
観光ジャーナリストの千葉千枝子氏は、「円安の影響で海外旅行市場は冷え込んでいるが、唯一、人気があるのは南半球や中近東の秘境や辺境といわれるところ。団塊世代のシニア層は若い頃にアメリカやヨーロッパの先進国は行き尽くし、個人旅行ではなかなか行けない場所を好む傾向がある。チュニジアはさまざまな文化がミックスし、遺跡も多く、旅行好きなシニア層に人気が高い」と話す。
死亡した日本人3人はいずれも女性で、東京都の60代、埼玉県の40代と20代と判明。チュニジアの観光ガイドなどによると、チュニス港に停泊している地中海クルーズ船の外国人乗船客で連絡が取れていない人が多数いるといい、事件に巻き込まれた可能性もある。
「アラブの春」で政変が起きた国のうち唯一の民主化成功例と位置づけられるだけに、関係者にはショックが広がる。
軍事アナリストの黒井文太郎氏は、「チュニジアは、隣国のリビアやアルジェリアに比べれば政情は比較的安定していた。だが、周辺でイスラム過激派の動きに影響を受け、自らもジハード(聖戦)を起こそうと考える人間が出てきたのだろう。上層部の指示ではなく、下部組織が自発的に行ったのだと思う。観光客を狙ったのは、最も簡単に敵である欧米人を殺害できるという理由からだろう」と指摘する。
日本人観光客の無事を祈るばかりだ。