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戦艦「武蔵」のお宝探し、欧米の大富豪にとってはメジャーでお手軽な娯楽
旧日本海軍最後の戦艦「武蔵」が3月3日、マイクロソフトの創業者のひとり、ポール・アレン氏によって、フィリピンのシブヤン海沖の海底で発見されたと話題だ。
一見、結びつかない大富豪と海底の戦艦との接点。しかし、欧米では海底の宝探しはカジノと並び、大富豪のメジャーな娯楽のひとつなのだという。
トレジャーハンティングは通常、大帆船時代のビンテージワイン、陶磁器、戦艦の3点捜査セットで投資される。定番の「1口10万ドル(約1200万円)100口募集!」という投資額は莫大(ばくだい)に思えるが、成功した場合の配当額はハンパではない!
2007年には、ポルトガル沖ジブラルタル海峡で英戦艦に1804年に撃沈された「メルセデス号」から400億円相当の金銀財宝が引き揚げられ、2012年にはインドネシア沖の海底で、34億円は下らないという明時代の青磁や白磁を積んだ交易船が発見された。
それを考えると、数億円程度の調査費用や引き揚げ費用なんて、彼らにしたら安いものなのかもしれない。
今回の探査に使用されたとみられる最新の海底探査機器「デジタル・サイドスキャンソナー」と「サブボトム・プロファイラー」という海底のCTスキャンのような装置を使えば、1000mもの深海に沈んだものの姿を、まるで目の前で見るように再現できる。
しかも、これらの基幹技術にはジャパンテクノロジーが多用されており、どこか運命めいたものを感じさせる。
武蔵の発見をきっかけに、海底の大トレジャーハンティング時代の幕開けとなるのか!?
*発見された「武蔵」の「大和」と比べて“地味だが濃密”な生涯とは? 詳しくは発売中の週刊プレイボーイ13号にて!
(取材・文/近兼拓史)