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日本勢が韓国車に完勝 米誌発表ベストカーで「6部門」制覇 現代自は「選外」
日本の自動車が韓国勢に完勝した。米消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」が米国向けのモデルを対象に発表した2015年版の部門別ベストカーで、日本メーカーが10部門中6部門で選ばれ、昨年より1部門増やした。これに対して韓国勢は前年の1部門から「選外」となった。韓国経済の柱の一つである自動車産業だが、品質だけでなく、販売面でも苦境にあえいでいるのが現実だ。
コンシューマー・リポートは、さまざまな商品やサービスの安全性や品質を調査、公表することで米国の消費者から信頼を集めている雑誌。非営利の消費者組織であるコンシューマーズ・ユニオンが発行している。
リポートの最大の目玉が自動車に関する調査で、信頼性、衝突時の安全性、テスト走行などを評価する「部門別ベストカー」は注目度も高い。
最新の2015年版では、全10部門中、富士重工業(スバル)が3部門、トヨタ自動車が2部門、ホンダが1部門で選出された。
強さが目立ったのがスバル。小型車部門で「インプレッサ」、小型スポーツタイプ多目的車(SUV)部門で「フォレスター」が昨年に続いて選出されたほか、中型セダン部門で、前年のホンダアコードに代わって「レガシィ」が制した。
トヨタは環境に配慮したグリーンカー部門にハイブリッド車「プリウス」が12年連続で選ばれたほか、中型SUV部門でも新たに「ハイランダー」が選出された。
ホンダは前年から1部門減らしたが、ミニバン部門では「オデッセイ」がベストカーの座を死守した。
全体の最高となる部門に輝いたのは前年に続いて米テスラ・モーターズの電気自動車「モデルS」。このほか米ゼネラル・モーターズ(GM)も大型車とスポーツセダンの2部門で選出され、高級車はアウディ(ドイツ)の「A6」が選ばれた。
日本、米国、ドイツといった自動車大国が順当に選ばれるなか、存在感がなかったのが韓国メーカーだった。前年は中型SUV部門で現代(ヒュンダイ)自動車の「サンタフェ」が選ばれていたが、今年はトヨタに取って代わられた。
同時に公表された路上での走行テストや信頼性に関するブランド別ランキングでも、1位がトヨタの高級ブランド、レクサス、2位がマツダ、3位がトヨタと日本勢がトップ3を独占。5位にはスバル、8位にホンダが入った。韓国勢は9位に現代自傘下の起亜(キア)、13位にヒュンダイが入るのがやっとだった。
低価格を武器に米国など海外市場でシェアを伸ばしてきた韓国車だが、品質については問題続きだった。新車からの雨漏りなどでリコールが相次いだほか、昨年には燃費の水増しが発覚して、現代自と起亜自動車が1億ドル(約119億円)の民事制裁金を支払うことで米当局と和解したことも記憶に新しい。
数少ない武器だった低価格も為替の円安ウォン高で吹き飛ばされた。
米国市場の今年1月の新車販売台数でも、日米のメーカーが総じて前年同月から2ケタ伸ばしているのに対し、現代自は1%増、起亜は3%増にとどまっており、シェアを落としている。
聯合ニュースによると、韓国メーカーの1月の国内・海外販売台数は前年同月比3・4%減。現代は6・7%減、起亜は1・8%減と低調。韓国国内市場でも日本やドイツなどからの輸入車が伸長し、7割以上あった現代自と起亜のシェアは6割程度まで減った。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「ウォン安の恩恵がなくなれば環境など先進技術で後れを取る韓国メーカーが苦しくなるのは目に見えていた。EU(欧州連合)とのFTA(自由貿易協定)でも韓国からの輸出が伸び悩み、欧州からの輸入が増えるという皮肉な結果となった」と指摘する。
前出のコンシューマー・リポートでは、韓国車は08年に初めてベストカーの一角に名を連ねて以来、毎年1~2部門に食い込んできたが、15年にはとうとう獲得部門がゼロ。時代の変化を感じさせる結果となった。2015/2/27 16:56 更新