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満を持して登場のApple Watchに「買う気なし」の声多数
’13~’14年にかけてメディアを席巻した「スマートウォッチ」だが、今もって鳴かず飛ばずというのが現状。ブームは失速に向かうばかりなのか? その最前線に迫る
⇒【写真】タイプ別、スマートウォッチ各種
◆満を持して登場のApple Watchに「買う気なし」の声多数……もはやオワコン!?
「スマートウォッチ」という言葉が世に広まるキッカケをつくったのは、’13年秋に発売されたサムスンの「Galaxy Gear」である。それから1年半あまりの月日が過ぎ、その間にもさまざまなメーカーから新製品が発売されたが、スマートウォッチは一向に市民権を得る様子がない。
そして先日、真打ちと考えられていた「Apple Watch」が発表されたわけだが、アメリカ本国での調査によると「69%が購入に〈興味なし〉」(ロイター調べ)。このままスマートウォッチは失速していくばかりなのか……?
「スマートウォッチの一般的な定義とは『スマホと連動する腕時計型のデバイス』といったところ。LINEをチェックしたり、リモコン機能を入れてスマホの音楽プレーヤーを操作したり、歩数や心拍数を測ってスマホで管理できたりするものですね。
それとは別に、長くからある『アクティビティ・トラッカー』というジャンルの製品も、最近のものは腕時計機能と健康管理機能を備えスマホとも連携できるため、広義の“スマートウォッチ”と捉えられています。
両者の最大の違いは、アプリを入れて中身をカスタマイズできるかどうか。当初は『自由にカスタマイズできるスマートウォッチ最高』と思うのですが、実際に使ってみたところ、アクティビティ・トラッカーで十分じゃね?……という流れになってきている」(モバイル評論家・法林岳之氏)
スマートウォッチの機能の中でユーザーから純粋に喜ばれているのは「スマホに来た着信やメールの通知機能」くらい。それ以外にもカスタマイズによっていろいろな機能が使えるとはいえ、地図などをチェックするには画面が小さすぎ、あまり実用的ではない。
「一方で、バッテリーが1日しか持たないのはあまりに大きなネック。多くのユーザーに聞きましたが、大体1週間で毎日充電するのをギブアップする人が多いですね」
話をApple Watchに戻そう。Apple Watchがこれまでのスマートウォッチと大きく違うのは「身につけるアイテムとしてのクオリティの高さ」だ。
「従来のスマートウォッチには『毎日身につけるもの』という発想が欠けているものが多く、汗をかいたまま放っておくと充電端子が錆びてきたり、酷いものだとベルトが1か月で切れる製品も……。そのあたり、Apple Watchは流石に丁寧に作られていますが、一方で『本当にスマートウォッチって便利なの?』という疑問への回答にはなっていなかった」
⇒【後編】「スマートウォッチの“解”はG-SHOCKにあり!?」に続く http://nikkan-spa.jp/827692
<タイプ1>中身をカスタマイズできる腕時計型デバイス
一般的に「スマートウォッチ」と呼ばれるメインストリーム。’13年9月に発売されたサムスンの「Galaxy Gear」が元祖。数々の問題点を指摘されながらも、依然、健気に進化中
●Apple Watch(アップル)ファッションアイテム路線
価格帯の異なる「Apple Watch」「Sport」「Edition」がラインナップされ、いずれもクオリティの高い仕上げを誇る。なかでも128万円~の「Edition」は高級時計に負けない存在感
●LG Watch Urbane LTE(LG)単体で通信が可能!
モトローラの円形スマートウォッチ「moto360」の登場(’14年秋)は、スマートウォッチの外観を「腕時計」に近づけた。その流れをくむ「LG WATCH」に通信モジュール内蔵モデルが登場
●Pebble Time(Pebble Technology)省電力を追求
初代モデル「Pebble」は「キックスターター」において10日間で474万ドル以上を集める快挙を成し遂げた。独自OSを採用し、Androi
d、iOSの双方に連動。価格/199ドル
<タイプ2>「アクティビティ・トラッカー」
歩数や脈拍などを記録してスマホで管理するためのアイテム。スマホと連携する製品は’13年頃から増加。歩数計だけなら日本のガラケーにも付いていたが、脈拍を正確に記録できるのは手首に装着できるタイプならでは
●Activite Pop(WITHINGS)
歩数、ランニング、水泳、睡眠の記録が可能。従来モデルよりカジュアルな仕上がりの「Pop」は希望小売価格149.95ドル。iOS端末のみと連携(Androidアプリも登場予定)
●Wristable GPS(エプソン)
ランナー必携、GPS機能によって走行ペースを管理するプロ仕様の製品。アクティビティ・トラッカーは、今後こうした特定用途に向けての進化が予想される。実勢価格/3万円