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責任能力は? 淡路5人殺害犯に垣間見える「冷静」と「計画性」
「引きこもり」とは違う一面もあったようだ。兵庫・淡路島の男女5人殺害事件で、平野達彦容疑者(40)は昨年10月までの数年間、明石市内の病院に通院したり、入院していた。妄想性障害と診断されたという。
「達彦容疑者は、明石市内にアパートを借り、生活保護を受けつつ、ひとり暮らしをしながら通院することもあった。当時、病院で知り合った仲間と食事会をしたり、一時は交際していた女性もいたそうです」(捜査事情通)
中学校時代から不登校になったとはいえ、ずっとひとりで引きこもって“闇”を深めていたわけでもなさそうなのだ。臨床心理士の矢幡洋氏がこう言う。
「妄想性障害は、知的レベルが下がるわけでもありませんし、妄想があるということ以外、通常の生活に支障を来すことはありません。つまり、妄想性障害だから刑事責任能力がないとは言えないのです。平野容疑者も、自らの意思を自らコントロールして犯行に及んだのか、善悪の判断ができていたのかが、今後の焦点になるでしょう」
■広島マツダ事件は求刑通り無期懲役
2010年6月に、広島市のマツダ本社工場で起きた「暴走車12人殺傷事件」もそうだった。
殺人罪などに問われた元期間工は、「従業員から集団ストーカー行為を受けた」と思い込むなどの妄想性障害があったことは認められた。が、広島地裁は12年3月、刑事責任能力ありとして、求刑通り、無期懲役の有罪判決を下している。
達彦容疑者にも<(周囲の人間が)電磁波犯罪と集団ストーカー犯罪を行っている>とネット上に書き込むなどといった似たような妄想があった。自身のツイッターで被害者家族を<人類の敵>などと一方的に誹謗中傷していた。それが高じて5人を手にかけたことは間違いなさそうだが、判断能力まで失っていたのかといえば、疑問は残る。
「達彦容疑者は9日未明から早朝にかけて犯行に及んだとみられています。その数時間前、8日夜に被害者の平野浩之さん(62)と口論になっていた。それが引き金になった可能性はありますが、少なくともいったんは家に引き返し、凶器の刃物を用意するという“冷静さ”は持ち合わせていたわけです。そのうえで寝込みを襲うという“計画性”もうかがわせます」(前出の捜査事情通)
達彦容疑者は逮捕後、接見した弁護士から「あなたのやったことは人生に大きな影響を与えますよ」と問われ、「よく分かっています」と落ち着いた様子で答えたという。