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列車ダイヤを楽しもう (40) 南海高野線は快速急行がお得!? 特急「こうや」を追ってみた

 列車ダイヤを楽しもう (40) 南海高野線は快速急行がお得!? 特急「こうや」を追ってみた

 

 列車の種別が多く、追い越しも頻繁にあって、有料特急が走るダイヤはおもしろい。前回の小田急電鉄に似た路線を関西で探してみた。関西では近鉄と南海電鉄が有料特急を走らせている。近鉄は第28回で大動脈の大阪線を眺めたから、今回は南海電鉄の高野線を眺めてみた。有料特急のすぐ後を無料の快速急行が追いかける。観光列車「天空」も走る。

 南海高野線は、正式には大阪市の汐見橋駅から和歌山県高野町の極楽橋駅を結ぶ路線だ。距離は64.5km。ただし、運転系統上は難波駅から極楽橋駅までが主だ。汐見橋駅と岸里玉出駅の間は切り離されている。難波駅から岸里玉出駅までは南海本線だけど、高野線列車用に独立した複線が用意されている。そこで今回のダイヤは運行系統上の高野線を対象とし、列車ダイヤ描画ソフト「Oudia」に入力した。底本は「えきから時刻表」だ。

 南海高野線の平日ダイヤ

 平日の全体像を見てみよう。有料特急だけ赤線としたけれど、他の列車の色は南海電鉄の停車駅一覧に準じている。急行と快速急行は橙、区間急行は緑、準急は青、各停は灰色だ。南海電鉄では高野線が「各停」、南海線が「普通」と呼ばれている。これは「鉄道トリビア」第282回でも紹介した。違いは今宮戎駅と萩ノ茶屋駅の扱いだ。高野線「各停」は停車、南海線「普通」は通過となっている。

 観光列車「天空」は濃緑とした。圧縮状態ではわかりにくいけれど、橋本~極楽橋間の臨時列車を点線で示している。この臨時列車はゴールデンウィークなどに運行されるようだ。橋本~高野下間の普通列車を極楽橋駅まで延長する形で、高野下~極楽橋間はノンストップ。ただし特別料金不要となっている。「天空」も併結される自由席車両は乗車券のみで乗れる。

 高野線は都心から郊外へ、そして観光地へ向かう路線だ。列車の密度は4段階で変化し、区間ごとの性格がはっきりと表れた。最も密度の高い区間は都心部の難波~中百舌鳥間。中百舌鳥駅からは南海グループとなった泉北高速鉄道が分岐しており、高野線に乗り入れて難波駅へ直通する列車が多い。この区間は青い帯に見えるけれど、青線の準急が泉北高速線直通となっている。

 次に列車の密度が多い区間は中百舌鳥~河内長野間だ。緑色の帯ができている。この区間では、日中のほとんどの列車が区間急行だ。区間急行は難波~北野田間が快速急行と同じ停車駅で、北野田駅から先は各駅に停車する。この区間の駅の利用者が、難波駅や途中の主要駅に早く到着できるように配慮されている。役割のはっきりした列車だ。

 河内長野~橋本間は運行本数がかなり減って、特急の線が目立つ。区間の色としては橙色。急行と快速急行が多い。急行と快速急行は同じ橙色とした。違いは河内長野~林間田園都市間の途中駅のうち3駅に停車するか通過するか。通勤時間帯は急行メインですべて停車。日中は急行と快速急行が30分おき。急行停車駅は1時間に1本しか停車しない。ちょっと寂しい感じだ。この区間のほとんどの利用者が急行か快速急行に乗り、主要駅へ向かうのだろう。

 橋本~極楽橋間は区間内の各駅停車が中心だ。特急を除くと、ときどき急行が走って難波駅方面へ直通している。この区間は単線のためか運行本数も少ない。ただし下古沢駅以外はすれ違い設備があるので、運行本数は増やせそう。おそらく需要が少ないのだろう。日中は特急の運行が最優先で、濃緑の観光列車「天空」が2往復設定されている。「天空」の平日の運転日は3~11月の月・火・金・土曜。ただし、今年は高野山開創1,200年記念大法会があるそうで、4月2日から5月21日まで木曜日も運転されるとのこと。

 赤線の特急「こうや」をはじめ、いくつかの各駅停車は上古沢~紀伊細川間ですれ違っているように表示されてしまった。これは時刻表に発車時刻しか表記されていないため。実際は上古沢駅または紀伊細川駅に長時間停車してすれ違っていると思われる。

 南海高野線の休日ダイヤ

 こちらは休日ダイヤ。高野山行の特急が2本増えて、観光列車「天空」も3往復となり、橋本~極楽橋間がにぎやかだ。「天空」は3月から11月まで3往復、12月から2月まで2往復となる。朝の1往復が冬期運休というわけだ。「天空」は2両編成で、全車指定席のため指定席料金が必要。ただし、一般車2両を自由席として連結し、こちらは乗車券のみで利用できる。通過駅が多いから急行または快速のようなもので、便利な列車といえそうだ。

 区間ごとの列車の密度は平日と同じ4段階に分けられる。ただし、朝夕のラッシュ時間帯は薄まり、まんべんなく運行されているといえる。泉北高速線直通の準急も多い。ニュータウンから都心へのお出かけ需要があるのだろう。中百舌鳥駅には大阪市営地下鉄御堂筋線が到達しているから、泉北高速線沿線の人々を地下鉄に取られないように、直通列車で便利にしているといえそうだ。

 休日は朝8時台に難波発「こうや」がある。通勤ラッシュがないから設定できた列車だ。上り最終便の「こうや」の時刻もちょっと遅め。高野山を日暮れまでたっぷりと楽しめる。難波~橋本間の特急「りんかん」は、休日より平日のほうが運行時間帯が広い。朝のラッシュ開始時に難波駅に着く便があり、夜遅く難波駅を出る便もある。「りんかん」は都市間連絡の位置づけで、朝の上りと夜の下りは通勤ライナーの役割を持つ。

 南海高野線休日ダイヤ。9時台の難波~橋本間を拡大した

 それでは、休日の難波駅9時0分発の特急「こうや3号」の線を追ってみよう。難波駅を発車した後、急行1本とすれ違って新今宮駅に停車。次に各駅停車とすれ違って天下茶屋駅に停車。ここから特急らしくスピードを上げて6駅を通過し、すれ違いは4回。堺東駅に停車し、待避側ホームの各停を追い越す。この各停は手前の住吉東駅で準急に抜かれ、堺東駅では「こうや3号」と、その2分後に続行する急行にも追い越される。のんびりした列車だ。

 「こうや3号」の次の追い越しは北野田駅。各停を待たせて「こうや3号」が通過し、後続の急行は北野田駅に停車する。各停の乗客はここから急行に乗換え可能だ。「こうや3号」の次の停車駅は金剛駅。到着直前に「りんかん6号」とすれ違う。金剛駅を出発した後、河内長野駅と林間緑園都市駅に停車する。

 林間緑園都市駅では、「こうや3号」が待避線側に停車していると予想する。なぜなら、直線側にはこの駅に9時36分に到着した区間急行が停まっているはずだから。区間急行がさらに先へ行くなら待避線に入るはずだけど、この列車は林間緑園都市駅止まり。追い越されない。

 「こうや3号」は橋本駅に9時44分に到着し、4分間も停車する。ここから単線だ。対向列車の到着待ちはないから、たぶん運転士の交替だろう。

 南海高野線休日ダイヤ。9時台の橋本~極楽寺間を拡大した

 橋本駅を発車すると、終点の極楽橋駅までノンストップ。ただし、学文路駅で「天空52号」、高野下駅で「こうや2号」とすれ違うはず。対向列車を待つために、いったん停車するだろう。さらに紀伊細川駅と紀伊神谷駅でそれぞれ上り各停とすれ違い、極楽橋駅には10時25分着。約1時間半の乗車だった。

 高野線のダイヤで興味深いところは、特急「こうや」「りんかん」の後、2分後に続行する急行が設定されているところだ。平日も休日も、すべてではないけれど、特急の直後を急行が走っている。平日はもっとおもしろくて、12時以降、0分発が急行や快速急行となり、特急は半端な時刻に出発している。とくに12時ちょうど、13時ちょうどの快速急行は極楽橋駅まで直通していて便利だ。

 特急と急行を比べると、橋本駅までの所要時間は数分しか違わない。特急はクロスシート、急行はロングシート中心だから、特急のほうが旅の気分は盛り上がるし、グループ旅行にも最適だ。しかし、座席にこだわらなければ特別料金なしの急行はお得。極楽橋駅まで直通しない場合も、その列車の終点でさらに先へ行く列車に接続している。これは普段から高野山へお詣りに行く人にはうれしい配慮だ。南海電鉄は特急と急行を走らせることで、観光客と地元の人々の両方に対応しているといえそうだ。

 観光客の側に立ってみると、難波~橋本間の特急「りんかん」と、橋本~極楽橋間の「天空」が接続してくれたらいいのに……と思う。「そんなスペシャルコースができたらお客さんが集中して、『こうや』の人気が下がっちゃう」と南海電鉄は考えているかもしれない。

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東京都町田市に「ハワイアンビアガーデン」が4月29日にオープン

 東京都町田市に「ハワイアンビアガーデン」が4月29日にオープン

 

 「ハワイアン・ベジ・ラップ BBQセット」(1人2,700円)イメージ

 小田急百貨店は4月29日~9月23日、「アロハ・ハワイアン・ビアガーデン」を「小田急百貨店 町田店」(東京都町田市)の屋上にオープンする。営業時間は16時~23時で、8月17日は休業。

 昨年は期間中に約3万人が利用した同ビアガーデン。2年目となる今年は、開催時期を昨年より2カ月早め、サービスの拡充を図るという。アメリカ・ハワイ州のワイキキに本店を持つハワイアン・カフェ・ダイニング「アロハテーブル」がプロデュースし、”ハワイアン”がテーマのビアガーデンとして開店する。

 メニューは、肉を野菜で包んで食べるスタイルの「ハワイアン・ベジ・ラップ BBQセット」(1人2,700円 / 2名から注文可)を用意。1,000円をプラスすることで肉が食べ放題になる。

 そのほか、「アボカドとボイルドエッグのバジルポキ」(680円)や「テリヤキロコモコ」(1,100円)などハワイ料理をアレンジしたメニューから、「ハワイアンパンケーキ(マンゴーココナッツ)」(880円)や「アイランド・ビューティー・アサイーボウル」(880円)などデザートメニューまでラインアップ。

 ドリンクは、「120分飲み放題」として2コース(1人1,500円・1人1,900円 / 2名から注文可)を提供する。ビール各種には、「パイナップルビール」(680円)や「コナビール」(900円)なども取りそろえる。そのほか、トロピカル・カクテル各種(780円)やハイボール各種(550円~)、ソフトドリンク各種(450円~)を用意。

 今年は、利用1カ月前からインターネット上で予約できるシステムを導入。座席は通常300席となっているが、7~8月は500席に増やすなど、混雑緩和にも対応していくという。

 ※表示価格はすべて税込。

牛角の「わたあめすき焼き」が復活!

 牛角の「わたあめすき焼き」が復活!

 

 レインズインターナショナルが展開する「牛角」はこのほど、春のグランドメニューの販売を開始した。

 「カルビ」(税別490円)

 今回のグランドメニューでは、同店の看板商品であるカルビを、よりジューシーでうま味がある素材に変更したという。「カルビ」(490円)は、骨と骨の間のわずかな量しか取れない肉を、職人が1枚1枚カットし、特製の生だれをつけて提供する。

 「秘伝の塩ダレカルビ」(税別490円)

 また、創業時の味を再現したという”特製塩ダレ”を使った「秘伝の塩ダレカルビ」(490円)も提供する。

 「わたあめすき焼きカルビ」(税別590円)

 さらに、3月に期間限定で販売し、ツイッターをはじめとするSNSで話題となった「わたあめすき焼きカルビ」(590円)がレギュラーメニューに加わった。同商品は、肉の上にのせたわたあめが、加熱で変化していく様子が”イリュージョン”だとして好評を得たという。

 ※価格はすべて税別

赤字でも報酬14億で国内最高、あの社長の大暴走 後継者選びことごとく失敗で居座る

赤字でも報酬14億で国内最高、あの社長の大暴走 後継者選びことごとく失敗で居座る

 

「社長公募」で世間を驚かせた経営者が、再び経済界に話題を提供している。キーセットなど自動車の電装部品を手がけるユーシンの田邊耕二会長兼社長の2014年11月期報酬総額が、14億500万円に上り、役員報酬額の歴代トップに躍り出たことが明らかとなったのだ。

 上場企業は10年3月期から「役員報酬1億円以上」の高額報酬者を開示している。東京商工リサーチによると、これまでのトップはカシオ計算機の樫尾俊雄元会長の13億3300万円(12年3月期)だったが、田邊氏はこれを7200万円ほど上回った。ちなみに樫尾氏は退職慰労金だったが、田邊氏は基本報酬と賞与のみである。

 ユーシンの14年11月期の取締役9人(社外取締役を除く)の役員報酬額は15億9600万円。内訳は基本報酬が8億9800万円、賞与が6億9800万円。田邊氏の基本報酬は7億7500万円、賞与が6億3000万円。田邊氏の占有率は基本報酬が86%、賞与が90%と文字通り独り占めの状態だ。残り8人の取締役の役員報酬は一人平均2300万円。田邊氏の役員報酬は他の役員の61倍、従業員(平均給与586万円)の239倍に相当する。

 ユーシンは14年11月期、4億3300万円の最終赤字である。前期の最終黒字はわずか4億円で、その前期は15億3700万円の最終赤字だった。赤字企業であるにもかかわらず、田邊氏の役員報酬は右肩上がりで急増した。12年11月期の役員報酬は前期比3.4倍の4億6500万円、翌期は1.8倍の8億3400万円。そして14年同期が1.7倍の14億500万円だ。

 有価証券報告書には、「取締役の報酬については、株主総会の決議によって決定した取締役の報酬総額の限度内において、会社業績等を勘案し、取締役会で決定しております」と書かれている。果たして取締役会がきちんと機能しているのか、疑問の声が上がってもおかしくないといえよう。

 なぜ、赤字企業の経営者が、全上場企業の中で歴代最高の超高額報酬を得ることができるのか。メインバンクは三井住友銀行、監査法人はトーマツ。三井住友銀行は93万株を保有する、実質第5位の大株主でもある。筆頭株主は自社保有の16.4%、取引行の三菱東京UFJ銀行は同9位(66万株を保有)の大株主だ。三井住友銀行と三菱東京UFJ銀行の責任を問う声も多い。

●社長公募に2度失敗

 田邊氏はユーシンの2代目社長で現在81歳。青山学院大学経済学部卒業後に日野自動車で修業を積み、1961年に家業のユーシンに入社。78年に社長に就いた。健康に不安を覚えたことから、過去10年間は後継者選びを進めてきたが、ことごとく失敗に終わった。

 最初は06年4月。自身の後任探しをすることと引き換えに、投資ファンドRHJインターナショナル(旧リップルウッドホールディングス)から20%の出資を受け入れた。RHJは部品メーカー、ナイルスの元社長である竹辺圭祐氏を新社長に派遣し、田邊氏は最高顧問に退いた。しかし、「RHJはナイルスとユーシンを経営統合させるために社長を送り込んだ」と受け取った生え抜き幹部たちが猛反発し、わずか1年3カ月後に竹辺氏を辞任に追い込んだ。田邊氏は社長に復帰し、RHJは保有株全株を売却して撤退した。

 そこで10年7月、ユーシンは「公募」による後継者選びを始め、大きな話題になった。新社長に求める条件はシンプル。年齢は30~40代で英語が堪能。365日、国内外を飛び回ることができる体力を持ち、経営者に値する手腕を持っていること。これを兼ね備えていれば、年収3500万円以上が約束された。

 東証1部上場企業が、新聞広告で「社長公募」するのは前代未聞のことだ。公募には2週間で1722人の応募者が殺到した。その中から、東京大学出身の元外務省キャリア官僚の八重樫永規氏が選出され、11年5月に取締役社長代行に就任した。

 しかし、「根本的な発想が公務員で、金儲けに徹しきれず、商売人には不向きだった」(田邊氏)としてお払い箱にした。「話題づくりをして株価をつり上げるつもりだったのでは」と皮肉る向きすらあった。

 さらに14年2月には2度目の社長公募を打ち出し、新社長の最低保証年収を1億円に引き上げたが、応募数は前回の10分1以下の140人に減少。結局、応募者の中から新社長が選ばれることはなかった。「そもそも田邊氏に、社長の椅子を譲る気があるのかどうか疑わしい。結局、社長は自分しかいないと自ら納得して、終身社長のつもりなのだろう」(関係筋)という声も聞こえるが、田邊氏の常識を逸する行動は、当分鎮まりそうにない。
(文=編集部)

寺に油がまかれるとセコムが儲かる、という考えは経営者に必要な戦略的思考である

寺に油がまかれるとセコムが儲かる、という考えは経営者に必要な戦略的思考である

 

 奈良や京都の神社仏閣で油のような液体がまかれた事件は、関東や四国でも被害が広がり、11日までに6つの府県で合わせて27寺社・城の被害が確認されている。被害となった文化財には世界遺産や国宝までもが数多く含まれる。奈良では世界遺産である東大寺の国宝、大仏殿の須弥壇や南大門の金剛力士像、京都では同じく世界遺産の二条城や東寺など、それ以外の地域でも鹿島神宮(茨城)、香取神宮と成田山新勝寺(共に千葉)、三嶋大社(静岡)など、そうそうたる古寺名刹が被害に遭った。

「大切なものをないがしろにする気持ちが(犯行に)あった。憤りを感じる」(鹿島神宮の神職)

 まったくその通りで嘆かわしいことだが、「管理者側も、かけがえのないものを守れなかった」と指摘しておかなければならない。何しろ預かっているものは、国宝や世界遺産なのだ。

 一部施設では監視カメラが設置されていたので、警察はその映像の分析を進めるというが、セキュリティが不十分な施設も多かった。被害に遭った文化財の多くは宗教施設で、多くの訪問者は「参拝に来る」という、いわば「究極の性善説」を前提にしていたところに悪者が入り込んでしまったのだ。したがって、今回の事件を契機にしてセキュリティに対する意識と需要が加速するだろう。

●拡大するセキュリティ市場

 他方、時代を先見する企業は、すでに戦略的な展開を始めている。

 例えばキヤノンだ。同社は、昨年デンマークのビデオ管理ソフトウェア会社、マイルストーンシステムズ社(本社:コペンハーゲン市)を買収した。監視カメラ事業の強化が狙いと見られる。そして今月8日には、スウェーデンのアクシス社の株式を公開買い付けで76%取得して、同社を傘下に収めると発表した。アクシス社は監視カメラで世界首位のメーカーだ。ソフトとハードの強者2社を買収して、キヤノンはそれぞれの分野で世界トップに躍り出る。特に監視カメラのビジネス・チャンスはこれから膨大なものとなることが予想される。

 防犯設備の市場が拡大する一方で、施設や企業をアナログで監視警護する、つまりヒトによる警護も需要が高まっている。ヒトによる監視というと、日本ではアルソックやセコムなどの警備会社が有名だ。中でも業界1位のセコムが急激かつ順調に伸びている。警備員を配置する旧来型の派遣サービスだけではなく、ITなどを駆使した「新時代システム警備」というべき分野でも大きく成長している。 例えば、同社が注力している警備サービスに「セコムNVRシステム」がある。これは企業内での監視カメラと出入管理を組み合わせた警備サービスである。

「工場内に従業員の行動をとらえることができる複数台のカメラを設置したうえで、製造エリアでは手元を大きく映し出すことができる高性能カメラを配置。従業員にはゼッケンを装着させることで個人を容易に識別できるようになり、製造ラインで異物混入などの問題が発生すればすぐに個人を特定できる。また製造エリアには2人以上揃わないと入れないようにしたほか、単独で居残りするとすぐに警報が鳴る仕組みも取り入れた。このようなきめ細かな仕組みが評価され、前期は30の工場に2000台近いカメラを一括導入する顧客を獲得するなど、大型案件の受注が堅調だ」(4月10日付日本経済新聞電子版記事『セコム、工場・外食・塾…広がる監視需要』より)

 これらの「企業内監視システム」は、さらに通信によりセコムの「警備監視センター」で一括してモニタリングおよび記録することが可能である。需要は無限といっていいだろう。セコムの株価もうなぎ上りで4月10日の高値8621円は、年初から30%も上げている。

「風が吹けば桶屋が儲かる」。このことわざを投資家は「油がまかれればセコムが儲かる」と言い換えられるかもしれない。しかし、企業側の経営者の立場で見ると、「世相が動けば需要がどうなるか」と考えて備えなければならない。さらに、戦略的経営者ならもう一歩先を読み「世相がこう動くかもしれない、それならこんな手を打って待ち伏せしておこう」とまで考えられなければならない。

 戦略的経営者に洞察力と見識が求められるゆえんである。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

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上原健二
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