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"昭和の知恵"をこの夏に生かすには? 「おばあちゃんの知恵袋の会」に聞く (1) 料理から掃除まで、ちょっとした工夫で「節電」に貢献
電力の供給不足が懸念される中、一般の家庭にも節電が呼びかけられている。そうした中、エアコンや家電の普及も現在ほどではなかった"昭和"の知恵を見直す動きが出ている。魔法瓶、土瓶、扇風機…。そこで今回は、昭和を生きたおばあちゃんの知恵を生かそうと活動しているNPO法人、「おばあちゃんの知恵袋の会」に、この夏を節電しながら涼しく乗り切る方法について聞いてみた。
「おばあちゃんの知恵袋の会」が提案する"昭和の知恵"「おばあちゃんの知恵袋の会」は1993年に設立され、2004年1月にNPO法人化された。古くから伝わる日本人の知恵を継承・伝承している団体で、健康、掃除、料理、食育、遊びなど、おばあちゃんの知恵のイベントや研究会を催している。2010年までは会員向けに会報を出しており、会員から伝統の知恵が投稿などで寄せられていた。現在は、インターネットを主に発信の場としながら、NHKのニュース番組「ゆうどきネットワーク」の「教えて! おばあちゃん」のコーナーを監修。また、今年6月には、『夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋』(大和出版)という本も出版した。
『夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋』(大和出版)
理事長の村尾宏氏自身も、26歳のときまで、祖母と一緒に暮らしていた。村尾氏の祖母は、山伏の先生で、村尾氏も小さいころから、山の中でいかに生きていくかなどについて祖母から話を聞いて育ち、その影響からか、電気に頼り切らない、昔の知恵を生かした生活を妻と送ってきた。2004年に「おばあちゃんの知恵袋の会」のNPO法人化を手伝ったのをきっかけに、理事長に就任してからは、伝統の知恵を世間に普及させることを目的にさまざまな活動を行っている。
今回は村尾氏と、知恵袋の会で講師を務める妻の宣子さんに教えていただいた、"おばあちゃんの知恵"を生かしながら、「節電」と「暑い夏を乗り切る」方法について、紹介する。
節電に役立つのが「魔法瓶」「土鍋」「保温鍋」「節電」に役立つ最初のアイテムとして「魔法瓶」が挙げられる。保温力が高いため、一杯に入っていれば、5時間たってもぬるくならない。また、電気ポットはお湯しか入れられないが、魔法瓶はお茶やコーヒーを入れることができるのも強み。村尾家では、手作りの薬草茶などもよくいれるという。持ち運びができるのも利点となっている。中に入っているものが多ければ保温効果も高いので、外にも持っていける。
持ち運びができるのも利点の「魔法瓶」
「土鍋」は、煮物がおいしく作れて節電にも役立てることができる。土鍋でご飯を炊けば、ガスを使うので節電になる。しかも、保温力が高いので、使うガスも少なくて済む。いったん温まるとなかなか冷えないため、途中で火を止めて、余熱で調理ができる。煮込む時も、本当に小さい火で十分に熱が伝わるため、かなりの節電効果が。煮るだけでなく、炒めたり、焼いたりすることもでき、村尾家ではステーキを焼く時にも使うという。
煮物がおいしく作れて節電にも役立てることができる「土鍋」
土鍋がいいのは、火を少ししか使わなくていいため、周りの空気を熱する時間も少なくなり、周囲があまり暑くならないという点もある。
さらに宣子さんは、手作りの「保温鍋」も活用している。10分くらい煮物をして、布で包み込むと、余熱で調理できる。専用の布がない場合でも、新聞紙でくるんで、その上からさらに古い毛布でくるんでも、同じぐらいの効果があるという。また、発泡スチロールの箱の中に鍋を入れても、発泡スチロールの断熱効果で、同じような効果がある。
手作りの「保温鍋」(左)とそれを包んだ様子
もともと保温鍋は、煮物をおいしく作るためのもの。煮物は温度が下がっていくときにどんどん味がしみていく。さらに、高温にならないので、栄養成分が崩れにくいという利点もある。
まとめると、「魔法瓶」「土鍋」「保温鍋」に共通する"おばあちゃんの知恵"は、余熱を上手に使うことにあるといえそうだ。
掃除の無駄を省いて節電、「ほうき」と「ちりとり」"おばあちゃんの知恵"第2弾は「ほうき」での掃除。節電になるほか、夜中に掃除をしても近所迷惑にならない。掃除機は大回りに動かしながらゴミを吸い取っていくしかなく電気代もかかるのだが、ほうきは小回りがきき、隅までサッサッサと入っていく。掃除機だと隅の掃除には、先端部分を取り替えたりしなければならないが、ほうきなら簡単だ。
「ほうき」なら、隅までサッサッサと入っていく
また、おばあちゃんの知恵として、新聞紙を濡らしてちぎったものやお茶柄を撒いてから、掃除をするのも効果的。濡れた新聞紙の効果で、ほこりがたたなくて済み、手早く掃除ができる。
ハッカオイルを吹きかけた「うちわ」「扇子」でひんやりここから、エアコンを使わずに涼しくなる方法を紹介したい。まず、ハッカオイルをうちわや扇子に吹きかけて使うと、いい匂いもして、より涼しくなれる。ハッカオイルには体感温度が下がる作用があるといい、江戸時代からそうした目的で活用されてきたという歴史もある。村尾家では、ハッカオイルをうちわや扇子だけでなく、洗濯物やトイレ、お風呂にも活用し、消臭効果と気持ちが涼しくなる効果の両方を楽しんでいる。
ハッカオイルを吹きかけた「扇子」でひんやり