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「僕は聴診器でテロとたたかう」10年間イラクで医療支援してきた鎌田實医師が訴えるイスラムの真実
イスラム国(IS)とアメリカを中心とする連合国の武力対決が激化している。
米国防総省は19日、昨年8月以降、イラクとシリアで計2893回の空爆を実施したと発表。これによりイスラム国が弱体化しているともいわれるが、空爆では民間人の犠牲も出ており、またチュニジア、イエメンでもイスラム国がらみのテロが起こるなど勢力の拡散も懸念されている。
そんな中、「僕は聴診器でテロとたたかう」と、徹底した非軍事・人道支援を訴えるのが2004年からイラクで医療支援活動を行なう鎌田實(かまた・みのる)医師だ。10年間、何度も現地を行き来してきた鎌田氏が最新作『「イスラム国」よ』で訴えるアラブ世界の現実、そして対イスラム国で私たちができることとは――?
―10年前、イラクで医療活動を始めたきっかけはイラク戦争だったそうですね?
鎌田 イラク戦争でアメリカ軍が劣化ウラン弾を落とした地域に白血病や小児がんが多いというデータを持って、イラクの小児科医が私の元をたずねてきたんです。アメリカは国内では劣化ウラン弾を放射性物質として厳重管理しているのに、よその国には低線量の放射線だからと平気で落とす。
その劣化ウラン弾が投下された跡地で子供が遊び、白血病や小児がんの原因になっているんじゃないかと。その傷ついた子供たちを助けようと、日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)というNPOを立ち上げ、医療支援を開始しました。
―医療支援というと、具体的にどのような活動をされてきたのでしょうか。
鎌田 初めはヨルダンのアンマンに、07年からはイラク北部のアルビルに拠点を起き、主にイラク国内の4つの病院に4億円分の薬を支援しながら、イラクの医師や看護師を対象にした研修や劣化ウラン弾とがんの因果関係を調べる研究を行なってきました。また、イラク戦争時に難民になった人やシリア内戦でイラクやヨルダンに避難してきたシリア難民のキャンプで妊産婦の検診や出産の支援、医療バスの支援などもしてきました。
―この年末年始もイラクに行かれていたそうですが、どんな状況でしたか?
鎌田 ISのせいで、難民がものすごく増えています。アルビルには20の難民キャンプに4万人が暮らしています。今回は僕が直接、病院や診療所に薬を届けました。また、シリアから逃れた150万人が暮らすヨルダンの難民キャンプでは、ISに足を奪われた若者の機能回復訓練が行なわれています。…