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タバコやアルコールよりも安全!? アメリカで加速するマリファナの解禁の流れ
昨年、人気アイドル歌手のジャスティン・ビーバーが、移動中の航空機内で、乗務員の制止を無視してマリファナを吸い続けたとして世間を賑わせた。
さらにオバマ大統領も、解禁の動きが広がっているマリファナについて、ニューヨーカー誌のインタビューで次のように語り話題となった。
「子どもの頃にマリファナを吸ったことがあるが、悪い習慣という点では長年吸っていたタバコと大差はない」「個々の消費者に与える影響という点ではアルコールより危険は小さい」
日本では、その栽培や所持、譲渡などが薬物犯罪として厳しく罰せられる「マリファナ(大麻)」。「アサ」の花・茎・葉を乾燥・樹脂・液体化させたもので、そこに含まれる化学物質には、様々な薬理作用があるとされる。このマリファナをめぐって、いまアメリカでは新たな動きが急速に広がっている。
マリファナ解禁の流れが加速するアメリカ
今年2月、アラスカ州で嗜好目的でのマリファナの使用を認める法律が施行された。これは昨年11月に行われた住民投票での合法化賛成多数の結果を受けたもので、ほかに首都ワシントンD.C.(コロンビア特別区)とコロラド州、ワシントン州、オレゴン州でも同様の法案が可決されている。
米50州のうち約半数の州ではマリファナを全面禁止しているが、それ以外の州では医療用マリファナ(含有する天然のTHCなどを抽出利用した成分を含む医薬品)の解禁や、マリファナ所持を刑罰の対象から外す動きも出始めている。
ただし米連邦法では、依然、マリファナは乱用性の高い禁止薬物に指定されており、医療目的での使用も認められていない。
こうした米各州の合法化の動きに対し、今後数年間で多くの州が嗜好目的でのマリファナの合法化を検討を始める。加えて「関連ビジネスが大きく成長する」と予想する向きもある。
実際、マリファナの販売や使用を合法化している地域や国に限って、2015年中にジャマイカ出身のレゲエ歌手、故ボブ・マーリーの名を名前を冠したマリファナを使ったローションやクリームなどが販売される見通しとなっている。
マリファナの医学的効用は?
CNNが同1月に発表した世論調査では、マリファナ合法化に賛成するという回答は55%、反対は44%だった。CNNなどの調査によると、マリファナ合法化の支持者は1987年の調査では16%だったが、2002年に34%、2012年には43%と着実に増えていた。…