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モンテディオ山形、2015補強診断。厳しい戦いが予想される中、守備力強化は必須
プレーオフを勝ち抜き4年ぶりの昇格
フットボールチャンネルでは、Jリーグ開幕に向けて、Jクラブの補強動向を診断していく。今季の目標に向けて、効果的な補強を行うことができたクラブはどこなのか。今回は、昨季大きなインパクトを残し、4年ぶりのJ1に挑むモンテディオ山形を取り上げる。
4年ぶりにJ1昇格を果たしたモンテディオ山形。オフには3-4-3に適応できる人材を中心に補強を進めた。石崎信弘監督の下、粘り強く戦えるチームであるのは間違いない。果たして今季、彼らはどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。
昨季最大級のインパクトを残した
昨季のハイライトは、何といってもJ1昇格プレーオフの準決勝だろう。1-1のまま時間が経過し、このままドローで終わればリーグ戦上位のジュビロ磐田の決勝進出が決まる。そんな状況で生まれたのが、守護神・山岸範宏による値千金の勝ち越しゴールだった。
後半アディショナルタイム、CKを得た山形の選手たちが相手ゴールへ駆け込む。攻めあがっていた山岸が渾身のジャンプから頭で合わせる。これが決まって山形が望みを繋ぎ、決勝も突破し、そのままJ1昇格を勝ち取った。
山形にも、山岸にも、ただの勢いでは片付けられない不思議な力が宿っていた。そして、12月には天皇杯決勝まで進出。3冠制覇を目指すガンバ大阪の前に敗れたものの、クラブはシーズン終盤に大きな注目を集めた。山岸のゴールはこの年最大級のトピックとなった。
とはいえ、昨季のリーグ戦は6位。7位の大分トリニータとの勝ち点差はわずか1だった。確かにプレーオフで劇的な試合を演じた。しかし、言い換えれば自動昇格を果たせなかったということ。
ぶっちぎりの首位で昇格した湘南ベルマーレの昨季の勝ち点は101。2位の松本山雅は83。ギリギリで最後の椅子を勝ち取った山形にとって、J1は厳しい戦場になることは間違いない。さらに過去2回のプレーオフで勝ったクラブは、いずれも1年で降格する憂き目にあっている。
1年でJ2に逆戻りすることだけは避けたい。クラブは残留を最優先に考えざるを得ない状況で、可能な限り補強を行った。
ディフェンス陣を中心に補強を展開
予算が限られる中での補強となったが、渡辺広大の獲得は大きい。昨季はベガルタ仙台で15試合出場に留まったが、J1での経験も豊富で、最終ラインに安定をもたらす存在になることが期待される。
一方で、昨季21試合に出場した石井秀典が徳島ヴォルティスへ移籍。…渡辺が離脱するようなことがあると、3バックの中央が不安視される。
激しいアップダウンの中で攻守両面での貢献が求められるウィングバックには瀬川和樹と宇佐美宏和を補強。瀬川は攻撃力が魅力。練習好きということもあり、石崎監督の厳しい要求にも応えられそうだ。宇佐美は運動能力が高く、サイドの他にも最終ラインでもプレーできる。もしもの時には、センターバックとしてプレーする可能性もあるだろう。
また、神奈川大学から高木利弥が加わった。大学ではサイドハーフやサイドバックとして活躍しており、WBのポジション争いを盛り上げるか注目される。
GKは山岸が浦和から完全移籍で加入した他、中村隼がレンタルから復帰。山形ユースからは摂津颯登が昇格。兼田亜季重を含めた4人の争いになるが、今季も山岸が正GKとしてゴールを守ることになる。
ボランチにはアルセウを補強した。柏レイソル時代の2007年には石崎監督の下でプレーしており、指揮官の考えも理解しているだろう。前線は、昨季も山形でプレーした川西翔太を完全移籍で迎え入れた。
補強面と総合力それぞれの診断結果
補強評価 D
守備の選手を補強も、攻撃陣は現有戦力の奮闘がカギ
相手に攻められる時間が長くなると予想される中、粘り強く食らいつける選手を獲得した。渡辺がフィットし、最終ラインを束ねることができれば安定感は増すだろう。
一方、前線の陣容は昨季と変化なし。現有戦力への期待ともとれるが、J1でどこまで渡り合えるかは不透明。昨季のチーム得点王であるディエゴを筆頭に、全員の高いパフォーマンスが不可欠だ。
総合力評価 D
実質J2の6番目ということは忘れてはならない
大きな話題となったプレーオフでの勝ち上がりだが、シーズンは6位に終わっている。実質的にはJ2の中で6番目の成績だったことは受け止めなければならない。ただ、天皇杯でも決勝進出を果たすなど、一発勝負の中での集中力は目を見張る。
今季の山形に必要なのは、文字通り『毎試合が決勝戦』と思って戦うことかもしれない。
今は降格候補の一角だが、持ち前の粘り強さを前面に押し出し、J1を戦い抜くことができるだろうか。