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上場ゴールはgumiだけではない?相次ぐ上場直後の下方修正
3月6日、東京株式市場ではgumi <3903> に売り注文が殺到し、寄り付きから制限値幅の下限(ストップ安)水準で売り気配が続いた。前日に同社の業績の下方修正が発表されたことが要因だが、寝耳に水の下方修正により投資家の間にはIPO銘柄に対する不信感が広まった。
■加熱するIPOブーム
IPOブームが過熱している。公募価格(当初売り出し価格)を大幅に上回る初値(上場後最初に約定した価格)をつけるケースが相次いでいることから、個人投資家の間で人気が加熱している。
■寝耳に水の下方修正
ところが、このIPOブームに水を差すような出来事が起こった。3月5日、スマートフォン向けゲームを開発、配信するgumi <3903> が、2014年5月~15年1月期の連結決算と15年4月期通期の業績見通しを発表した。15年4月期の連結経常損益を従来予想の12.7億円の黒字から6億円の赤字(前期は1.6億円の赤字)へと下方修正した。
上場からわずか2ヶ月半での大幅な業績の下方修正だ。さらに同社は1月末付で金融機関から30億円の運転資金を借り入れをしたことを発表。新規株式公開(IPO)に伴い公募増資などで資金調達をしているにもかかわらず、上場直後の資金借り入れは異例であり投資家の間に不信感が広まった。
gumi <3903> が東証1部に上場したのは14年12月18日。国光宏尚社長は、「オンラインゲームで世界一になる」と言い放ち、強気の姿勢を貫いてきた。上場後、株価は大きく調整したが、予想PER(株価収益率)は依然として競合他社を大きく引き離していた。同社の海外展開力には実績が伴っていたことから、社長の強気な発言には信憑性があった。それが投資家の期待をつなぎ留めていたのだ。
■gumiだけではなかった
実は上場直後に業績見通しを引き下げる企業が相次いでいる。ジャパンディスプレイ <6740> は昨年3度も業績の下方修正を発表している。エナリス <6079>、みんなのウェディング <3685> 、フルッタフルッタ <2586> などが下方修正を発表している。
企業にとってIPOは大きなメリットがある。直接金融による資金調達の多様化、知名度および信用力の向上などだ。当然ながら、オーナー経営者であれば株式の上場益も期待できる。…