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冷たい日本酒のおいしい愉しみ方
■燗酒もいいけれど冷やすの、NGですか
初めにお断りしておきます。燗をやめて冷酒を飲もうと言いたいわけでは決してございません。だって燗酒、おいしいじゃないですか。酒の温度が上がることで旨味が膨らみキレも良くなる、いいことだらけの飲み方ですもん。
しかし、最近思いませんか。燗の復権は喜ばしいものの、それを通り越して「冷酒冷遇」となってはいまいかと。「香りが閉じる」「旨味が出てこない」「日本酒を冷やすなんてもったいない」。こんな声もチラホラ。それ、本当ですか。日本酒って、本当に冷やしちゃダメなんですか。その答えを聞きたくて、東京・神楽坂「ふしきの」の多田正樹さんを訪ねたのでした。
さっそく、多田さんとご挨拶。手渡された名刺の肩書には、なんと「燗番」と書かれている。凍りつく私に気づいた多田さんが「ボク、お燗しか出さない人だと思われていますが、そんなことありませんよ」とにっこり。「冷たい酒には、燗とは違うおいしさがあるんです」とのこと。そのおいしさとは? と問うと、おおまかに3つあると、教えてくれた。
■冷たい日本酒がおいしい3つのワケとは
まずは、“喉ごしの良さ”。「冷たい飲み物って気持ちがいいですよね? 日本酒をソーダで割ればビールのような軽い喉ごしが楽しめますよ」
そして、2つ目は“香り”。「冷やすと香りが閉じてしまうという意見も間違ってはいませんが、冷やすことで爽やかな香り、フルーティーな香りが顔を出す日本酒も多いんです。生酒特有の麹の香りもそう。燗向きだと思っていた酒を冷やすと意外に旨かったりするんです」
3つ目は、“料理との相性”だ。「白身の刺身やサラダなど冷たいほうがおいしい料理には、酒も同じくらい冷えているほうが合わせやすいんです」
さらに、燗ほど難しい技もいらず、冷蔵庫や氷で冷やせばOKという気楽さも「クール酒」のいいところでは、と付け加えた。今夜の気分に合わせて、ぜひお試しを!
文・佐々木香織 撮影・三木麻奈 教える人・多田正樹(和酒会席「ふしきの」燗番)