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1本1000円の歯ブラシ 累計200万個突破し発送は約2週間待ち
歯と歯茎をやさしくいたわりながら隅々まで磨き上げ、歯の表面がツルツルになる、と注目の歯ブラシがある。
開発したのは、『夢職人』の代表取締役・辻陽平さん(42才)。彼がサラリーマン時代、趣味を兼ねて個人で研究していたのが、液体の中にナノ粒子化したミネラルを溶かし込み、それで対象物を磨いてキレイにするという技術。それを応用して、歯ブラシの毛先にミネラルを塗布。歯磨き粉を使わなくても歯間の隅々まで汚れを掻き出すことができる歯ブラシ『MISOKA』が2007年に誕生した。
「ベースにしているのは、デュポン社製の0.178mmブラシです。これを、歯ブラシに加工。手作業で1本ずつミネラルをコーティングします。ボディーは、ほどよい力加減で歯を磨くことができるよう、背面をカーブさせています。
この歯ブラシでブラッシングすると、ミネラルの働きで汚れが落ちるだけでなく、磨いた部分が水になじんで汚れが落ちやすくなるんです。磨き続けると、歯にもミネラルがコーティングされ、次の汚れもつきにくくなりますよ」(辻さん・以下同)
しかし、歯ブラシ1本で1000円と高額。2007年当初はなかなか売れず、東急ハンズなどで週末の実演販売を約1年続け、次第に口コミで評判が広まった。
「最初はかなり躊躇しながら1本買ってくれたかたが、しばらくしてから『家族3人、2か月分や』と6本購入してくださった時は、本当に嬉しかったですね」
今では、月に4万個あまり、年に約50万個を販売。累計200万個を突破し、発送まで約2週間待ちの状況という好評ぶり。さらに昨年、毛先に微細加工を施した『MISOKAコンフォート』(1296円)を発売。筆で撫でるように使う“まるで無重力ブラッシング”のような磨き心地が特徴で、話題となっている。
「MISOKA」の名前は、ナイロンブラシ部分の寿命である、30日(みそか)経ったら新しいものと取り換えてほしいという思いから命名。ちなみに柄の中央のロゴマークは、「夢」を背負った職人の姿をデザインしている。
日本の職人の手仕事が光る歯ブラシ。一度手に取ると、手放せなくなるかも。
※女性セブン2015年4月23日号