タイ・ピーピー島で「中国人がトイレの洗面台で足洗っていた」、実際には「中国人」とは報道されておらず―中国紙

　

　「マナーを知らない中国人観光客がタイ・ピーピー諸島のトイレの洗面台で足を洗っていた」とする書き込みがネット上で拡散し、中国でも大きな反響を呼んでいるが、実は元ネタとされるＡＳＴＶプージャットカーンのサイトでは、「中国人観光客」とは報じていないことが分かった。１３日付で環球時報が伝えた。
　環球時報は１２日、同サイトで元ネタとみられる記事を探し出したが、タイトルに「中国人観光客」とは書かれていなかった。記事本文でも「旅行シーズンが到来し、国内外から多数の観光客が訪れ、ピーピー諸島では毎日１トンのゴミが出る。ほとんどの観光客はマナーを守っているが、中にはマナーを知らない人もいる。たとえば、トイレの洗面台で足を洗ったり、靴を洗ったりする人もいるため、今後貼り紙をして注意を呼び掛ける予定」と観光地の責任者の話を紹介し、中国人観光客と名指しされてはいなかった。
　記事には外国人観光客から提供された写真として、中国人観光客らしき人物がマナー違反行為をしている写真が掲載されていたが、中国人観光客と断定されているわけではない。タイでは中国人観光客のトイレの使い方が汚すぎると話題になって以降、中国人観光客に対する見方が厳しくなっているが、今回のように根拠もなく中国人だと決めつけられたことについて、中国のネット上では不満の声が上がっている。
　（編集翻訳　小豆沢紀子）