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農サポスーツ 起業 来秋にも商品化
◇モーター腰の負担軽減
農家の人が作業する際の腰の負担を軽くする装着型ロボット「パワーアシストスーツ」を開発した和歌山大特任教授の八木栄一さん(66)(知能機械学)が、大学発のベンチャー企業「パワーアシスト インターナショナル」を和歌山市の同大キャンパス内に設立した。同社は来年10月にも1体100万円程度でロボットの販売を始めることを視野に入れている。(矢沢慎一)
会社はキャンパスの産学連携・研究支援センターの事務所に置き、社長を八木さんが務め、社員は当面いない。同大システム工学部の研究者らが八木さんの研究をサポートする。研究費は5年前から続く農林水産省の補助金などを活用する。
八木さんが2013年に開発したロボットは重さ7キロで、ベスト、手袋、靴に入れる靴敷きなどから成る。それぞれのセンサーが、体にかかる圧力の変化や関節の曲がり具合を感知し、腰に付けたバッテリー駆動のモーターが反応し、体の動きを補佐する。実際よりも10キロ程度、軽い感覚で作業できるのが特徴だ。
収穫した農作物など重い荷物を持ち上げる際、モーターが腰の動きをサポートして体の負担が少なく、収穫作業や草刈りで長時間かがむ場合は楽な力で姿勢を維持できる。足の動きも推測し、急傾斜地の段々畑での歩行も助ける。
10年ほど前、県内の農家から重い荷物の持ち運びが大変との声を聞き、八木さんはロボット開発を開始。県内の機械、電子部品メーカーに依頼して試作を繰り返し、当初は約40キロあったロボットの重さを6分の1にまで軽量化した。
八木さんは今後、農業機械メーカー「ニッカリ」(岡山市)と協力し、ロボットの量産化を目指す。和歌山、三重、香川、徳島、山口など13県で農家の人にロボットを試してもらうことでも話がついているという。
八木さんは「全国どこでも農作業の現場では高齢化が進むが、このロボットを高齢者を支援する『第二の腰』として普及させたい。和歌山発の技術が日本の農業を守る助けになればうれしい」と意気込んでいる。