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女は“バカなふり”がベスト? 「問題のあるレストラン」で話題『キラキラ巻き髪量産型女子』の実態
今クールで話題のテレビドラマ「問題のあるレストラン」。
回を重ねるごとに視聴者の評価は上がっています。
登場人物の一人ひとりがなんらかの問題を抱えていて、それゆえ個性的に感じるのですが、人物描写が丁寧で繊細で、登場人物にもストーリー展開にも、感情移入しやすいです。
今回は高畑充希さん演じる川奈藍里のような、キラキラ巻き髪量産型女子について迫ります。
“キラキラ巻髪量産型女子”とはキラキラ系大好きで巻き髪風、同じ格好・スタイル、非個性な女子のことを指します。
この役どころ、一見ただのブリッコのアホな女子と思いきや、かなり根が深く、
行き過ぎとも言えるポリシーや価値観を持っているのです。
男性社会で我慢しながら男を手玉にとって生きていくことを決めた女性で、潔いぐらい我慢していて、逆に男らしい彼女はこのドラマでの重要人物です。
ここでは、この川奈さんのポリシーや価値感を、キャストのセリフと共にご紹介したいと思います。
■「女の価値は、人生でいくらおごってもらったかで決まる」
「女の価値は、人生でいくらおごってもらったかで決まるから。割り勘は女の敗北。負けた女は最終的にデニムのすそがよれよれの男にパチンコ代とられるか、カメラ始めてくらげの写真撮るか、どっちかだから」
なかなか激しいですね。
川奈さんくらいの、大学生の年代くらいから、だんだん男性に奢ってもらう機会は増えてきます。
そうすると嬉しくなり、他の女性と奢ってもらう頻度や金額を比較したくなってきます。
ごちそうしたいと思って頂く方の気持ちは嬉しいものですが、それは「自身の価値を測る物差し」ではありません。勘違いする方は思いの他多いようです。
他人の財力や気持ちで自分を測るということは、依存です。
奢ってもらうことに価値の物差しを置くということは、女性としての価値を挙げているようで、女性自身自立することへの諦めでもあります。
『問題のあるレストラン』公式サイトより
■「お尻触られても何にも感じない教習所卒業したんで」
「お尻触られても全然何にも言わないですよ。お尻触られても何にも感じない教習所卒業したんで。その服男ウケ悪いよって言われても「あーすみません気を付けまーす。」って返せる教習所も卒業したんで。痩せろーとかヤらせろーとか言われても笑ってごまかせる教習所も出ました。免許証、お財布にパンパン入ってます。」
あなたも、触られたらすぐセクハラと騒ぐ女性なんてみっともないと思っていませんか?
笑ってごまかせるぐらいでないと社会人は勤まらないと思っていませんか。
これは、男性社会で「セクハラと認識されないセクハラ」へ妥協していることになります。
真木よう子がこのセリフを放った川奈さんに「好きじゃない人に触らせちゃダメ! 」と鋭い眼差しで諭します。そうなのです。
自分を大事にしないと、なにも大事にできなくなります。
自分が妥協すると、これくらいいいのかと思った人は更につけあがります。
すると自分に被害が及んだり、他の女性に被害が及ぶ可能性があるのです。
■「得意料理は肉じゃがですって言わなきゃいけない宗教」
「バカなふりしてるから嫌いなんです。女はバカなふりするのがベストって言うのを実践してるから嫌いなんです。信じてもないくせに、得意料理は肉じゃがです、って言わなきゃいけない宗教に入ってるから嫌いなんです。」と形容されてしまう川奈さん。
本来機転も聞いて弁も立つ賢い女性の川奈さんは、そのままですと男性社会では嫌われてしまうので、生き抜くために自分の能力を抑えつけているのです。
会社での昇進など目指さず、男性の職業が≒自分の地位というポリシーを掲げ、バカなふりをしてかわいこぶり、好きな男性にアタックします。
男性受けを生業のメインにすると、自分のアイデンティティが失われ、いつかむなしくなってしまいます。
男性に好んでもらうのも嬉しいことですが、自分を抑えてまでそう振る舞うのは果たして幸せなのでしょうか。
自分を抑えていることに気づくのはなかなか難しいことですが、一度客観的に振り返ってみてください。
川奈さんのセリフを聞いて「いるいる~こんな子。嫌な感じ! 」と一見思ってしまいます。
でも実はそれは、全ての女性が多かれ少なかれ持っている悩みなのです。