「着物で乾杯」イベント＝京都市〔地域〕

　

　 「きもので乾杯～お酒とワイン」に参加した門川京都市長（中央）ら＝１５日、同市左京区の国立京都国際会館

　 　京都市は、国立京都国際会館（京都市左京区）で、着物姿の男女が日本酒やワイン、京料理を楽しむイベント「きもので乾杯～お酒とワイン～」を開催した。京都府内のほか大阪府などから約３００人が色とりどりの着物で集まり、会場は華やかなムードに包まれた。
　　日本酒は、京都酒造組合と伏見酒造組合が２０種類を提供。フランス産のワインなども用意されたほか、菊乃井や美濃吉といった京の老舗料亭５店の花見弁当（各店６０個）が配られた。芸舞妓（まいこ）の踊りが披露され、西陣織の帯や京友禅の反物など、京都の魅力的な伝統産業製品が当たる抽選会も行われた。
　　京都市は春分の日を「伝統産業の日」と定め、多彩なイベントを開催。伝統産業製品に触れ、日本文化への関心を高めてもらう事業を実施している。イベントに出席した門川大作市長はあいさつで、「京都市が発祥の乾杯条例は、今では１０５の自治体が制定している。和服をユネスコの世界無形文化遺産に登録しようとの動きも広がっている」などと紹介。繁栄を祝う「いやさか」の掛け声で乾杯の音頭を取った。
　　親友２人で参加した京都府向日市と八幡市の女性は「着物姿の方が一堂に会するパーティーは華やかで、一流料亭のお弁当も楽しみだった。京都の街並みにぴったり合う着物を海外にアピールできれば」と笑顔を見せた。