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いま、女子と外国人が「さいたま市」に集まる理由とは?
世界が注目する「ボンサイムラ」はさいたまにあった!
もしも、外国に住んでいるあなたの友人が日本に遊びに来て「ボンサイムラ」に連れて行ってほしい、とリクエストしてきたら……どうします?
実は今、盆栽村と呼ばれている埼玉県さいたま市北区盆栽町が海外から熱い注目を浴びているのだ。ここはその名の通り、盆栽の町。『盆栽』というと日本では失礼ながら“年寄りの趣味”、といったイメージが強い。しかし欧米では『クールジャパン』のひとつとして注目を集めていて、若い人も嗜んでいるのだ。なんでも、発行部数が数万部にも及ぶ専門誌もあるとか。
盆栽村だけあって町はいたるところ盆栽
この盆栽村は、もともと1923年の関東大震災で被災した東京都文京区千駄木の盆栽業者たちが移住してきたことが始まり。盆栽栽培に適した広く、清涼な水・空気のある土地だったのが理由だったそうで、当初より盆栽業者と盆栽愛好家が集まる村を目指して作られたのだ。盆栽好きにはまさしく天国のような場所といえよう。
あちこちに盆栽、盆栽!
「一番多いのはアメリカからのお客様ですが、盆栽を含め、日本文化に興味があって来館される印象です。一番熱心に感じるのはオーストラリアの人ですね。昨今、オーストラリアでは盆栽を扱う国立の展示施設できるなど、盆栽熱が高まっているようです。また、中国、台湾は以前より盆栽愛好者が多いことで知られています」
そう語るのは『さいたま市大宮盆栽美術館』学芸員の方。
同美術館は2010年3月28日に開館。館内では約50~60鉢の盆栽が展示され、歴史のある盆器や貴重な資料も展示されている。
ちなみにその大半は、我が国で初めてシュレッダーを商品化した明光商会の社長であり、盆栽収集家として有名な故・髙木禮二氏のコレクションである。髙木氏は以前、JR市ヶ谷駅近くにある明光商会の本社に盆栽美術館を作り、一般公開をしていたほどのコレクターだったのだ。
『さいたま市大宮盆栽美術館』は、それを引き継ぐ形で、さまざまな盆栽を展示。同館は地域のシンボルとして、また“聖地”として多くの外国人観光客が訪れているという。
展示されている盆栽の中でも圧巻なのは『千代の松』なる五葉松。総高1.6メートル、横幅は1.8メートルを超える同美術館で最大級の盆栽である。うねるように伸びる太い幹は、素人から見ても歴史と迫力を感じさせる盆栽で、もちろん髙木氏のコレクションだったものだ。…