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世界の災害データを収集・分析する拠点を東北大に

 世界の災害データを収集・分析する拠点を東北大に

 

  宮城県仙台市で開催中の国連防災世界会議に参加している東北大学・災害科学国際研究所は15日、国連開発計画(UNDP)と連携して世界各国の災害に関する公式データを収集・分析し、減災に向けた提言を行う「災害統計グローバルセンター」を来月設置すると発表した。

 

 
  現在開催中の国連防災世界会議では、災害リスクの軽減に向けて国際社会が取り組むべき指針について、死亡率や被災者数を減らすなど「7つの世界目標」を掲げる方向で協議が進められている。しかし、途上国では防災対策の前提となる気象データや、人的被害などの統計が不十分なケースが多く、効果的な災害対策を打ち出すうえでの妨げとなっている。

 

 
  東北大・災害科学国際研究所が来月設置する予定の「災害統計グローバルセンター」では、地震や洪水など気象災害の多い国の正確な情報を集めて分析し、災害に弱い地域を割り出してハザードマップなどで危険を周知させるなどの対策を進めるよう各国に促していくとしている。

 

 
  まずはUNDPの協力を得てインドネシアやスリランカなど31カ国のデータベースの整備に着手し、将来的には国連に加盟する193カ国のデータ収集を目指している。

 

 
  東北大によるとこれだけの規模のデータを収集して分析する研究機関は世界的にも例がなく、里見進総長は15日の記者会見で「防災対策の命であるデータ収集によって、災害による損失を少しでも減らすことに貢献したい」と述べた。

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