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冬の日射量、現在と同程度か=5000年前、沖縄の貝殻分析―東大・北大

 冬の日射量、現在と同程度か=5000年前、沖縄の貝殻分析―東大・北大

 

  沖縄県・石垣島の海岸で採集した約5000年前のシャコガイの貝殻を分析したところ、当時の冬の日射量が現在とほぼ同程度だったとみられると、東京大と北海道大の研究チームが4日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。今後は約1万年前の貝殻も調べ、気候変動のメカニズム解明に役立てる方針。

  シャコガイは体内に共生する藻類が光合成した栄養分で成長し、海水中のカルシウムを取り込んで貝殻を作る際、木の年輪のような「日輪」を毎日残す。東大の大気海洋研究所の佐野有司教授らは、カルシウムと化学的性質が似たストロンチウムも微量取り込まれ、これらの成分比率が夏と冬、昼と夜で変わることを利用して日射量を推定する方法を開発し、2012年に発表していた。

  佐野教授や堀真子特任研究員らは今回、5100〜5000年前に生息したシャコガイ類のオオジャコの貝殻について、成分比率を質量分析計で詳細に調べた。その結果、昼夜の変動パターンが最もはっきりしていた2年分の冬のデータから、温暖な時期だった当時は日射量が現在と同じかわずかに多かったと推定した。

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