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名刺はなぜ「紙」ではなく「刺」!? 新入社員に教えたいビジネストリビア
新入社員が初めて手にするものの一つに「名刺」がある。社名と自分の名前が入った「名刺」を支給され、社会人になったことを改めて実感した、なんて方も多いだろう。そんな「名刺」だが、名前が書かれている紙なのだから、「名紙」でもいいはずなのに、なぜ「刺す」なんて物騒な字が使われているのだろうか。
その理由は「名刺」の起源とされている、古代中国(25~220年、後漢の頃)にある。当時の位の高い者(科挙官僚、地主、文人)たちは、誰かの家を尋ねるとき、名前と用件を記入した竹片や木片を持参し、相手が不在の場合、門前の箱に刺していたという。これが「刺(さし)」と呼ばれ、のちに「名刺」と変わって日本に伝わったそうだ。
現存する最古の「刺」は、1984年に発掘された、三国時代の呉(222~280年)の武将・朱然の墓で発見された本人の「刺」で、その内容は「朱然です。お元気でしょうか? また来ます」という、簡単なメッセージだったらしい。
西洋の「名刺」の起源とされているのは、16世紀初めに登場した「visiting card」で、やはり不在の訪問先に置いてくるものだった。また、17世紀初めにはイギリスでは、仕事で顧客に渡すために「business card」が使われていて、こちらはショップカードのように店に置かれていたそうだ。
日本の「名刺」の始まりは、平安時代の「名符(みょうぶ)」とされていて、貴族なのに仕える者たちが、自らの姓名や官職名などを記入して提出する札のことだ。江戸時代になると、懐紙に名前などを記入して、中国や西洋と同じように、不在の訪問先に置いてくる習慣が一般化した。明治時代には西洋風のカードタイプの「名刺」が作られるようになり、現在のような形になっていく。なお、日本で初めてカードタイプの「名刺」を作ったのは、幕末の遣欧使節の団長だった池田長発(ながおき)で、フランスで作っている。
ちなみに日本では出会ってからすぐに交換するが、西洋では別れ際に氏名、住所、連絡先などの確認のために交換することが多いとか。国によってビジネスマナーも様々なようだ。