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寝台特急「北斗星」ラストラン=最後のブルトレ、定期便終了―ファンら別れ惜しむ

 寝台特急「北斗星」ラストラン=最後のブルトレ、定期便終了―ファンら別れ惜しむ

 

  上野―札幌間を16時間余りで結ぶ寝台特急「北斗星」が、ダイヤ改正により13日出発の列車を最後に定期運行を終える。寝台特急の代名詞だった「ブルートレイン」の最終列車は、多くのファンに見送られ、両駅から約1200キロのラストランに旅立った。

  北斗星は1988年3月、青函トンネル開通と同時に運行を始めた。青い車体にテレビやシャワーを備えた豪華な客室、できたての料理が食べられる食堂車などを備えて人気を集めた。

  しかし2016年の北海道新幹線開業を控え、トンネル区間を走る運行ダイヤを組むことが難しくなった上、使用する客車も老朽化が進んだことなどから、JRは定期運行の終了を決めた。

  8月までは臨時便が走るが、北斗星の引退により、80年前後には全国を走っていた青い車体のブルトレは姿を消す。他の寝台特急も、大阪―札幌間を走っていた「トワイライトエクスプレス」が13日に引退し、「カシオペア」(上野―札幌)と「サンライズ瀬戸・出雲」(東京―高松・出雲市)だけとなる。

  上野駅には最後の姿を見ようと、約3000人(JR東日本発表)が詰め掛けた。午後7時すぎ、ホームで「いい日旅立ち」が演奏され、太田稔駅長が合図を送ると、札幌行きが汽笛をひときわ長く鳴らして走りだした。

  10回ほど乗ったという東京都大田区の会社員七宮貴之さん(36)は「ブルトレは一番思い入れがある。心にぽっかり穴があいたようだ」と切符を手に寂しそうに話した。

  一方、札幌駅からの東京行きは午後5時10分すぎ、約1000人のファンに見送られ出発。高校の同級生らと乗り込んだ山形県在住の大学生平光生さん(22)は「チケットが取れたときは感無量だった。寂しいが、車内では友人とにぎやかに過ごしたい」と笑顔だった。

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