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猪瀬直樹もイケメンに…選挙候補者たちの“ポスター詐欺”に気をつけろ
今春、各地で統一地方選が予定されている。そろそろ立候補予定者も出揃う頃だが、早くも選挙を睨んで多くの人が行き交う駅前や国道沿いでは辻立ちをしている立候補予定者もいる。
今般、選挙運動にインターネットの利用が解禁されたとはいえ、いまだに選挙における広報戦略でもっとも大きな影響力を有しているのは相変わらずテレビだ。選挙は知名度が物を言うだけに、候補者たちは有権者に顔を覚えてもらうためにどう目立つのかを、苦心している。
政策論争そっちのけで顔と名前を売るのに必死になっている立候補者たちの姿は滑稽にも感じるが、裏を返せば「あの人、知っている」「○○さんは美人だから入れる」という理由だけで票を入れる有権者が多いということでもある。
立候補者たちは、そうした有権者の心を掴むために日夜工夫を凝らしている。昨今、立候補者たちが特に神経を尖らせているのが、自分の顔写真だ。選挙期間中、自分の顔写真が入ったポスターが掲示板に貼られたり、ビラが配られたりする。こうした配布物によって、立候補者の顔や名前を知る有権者は多い。
政治家も見た目が9割
しかし、顔写真を見て違和感を覚える有権者も少なからずいる。実際の顔と配布物の写真が大きくかけ離れているからだ。
近年、デジタル技術が進歩したことで、ポスターやパンフレットの顔写真は大幅に修正が加えられるようになった。公職選挙法では、立候補者の写真をデジタル加工することを禁じる規定は存在しない。顔写真の修正は以前からあったが、デジタル技術が進歩していなかった時代は大幅に修正を加えると不自然さが目立った。そうした事情から光の具合で顔を綺麗に見せるなどして、若々しさを演出するといった手法にとどまっていた。
ところが昨今は綺麗に撮影できた“奇跡の一枚”を使うだけでは飽き足らず、大胆に写真の修正を施す陣営が急増。相手の陣営が写真加工をするなら、こちらもといった具合に選挙における写真の加工レースは激化している。
あまりにも大幅に写真を修整すると「これは、誰?」「何年前の写真を使っているのだ?」と訝る有権者も出てくる。有名な例では、2012年の都知事選に出馬した猪瀬直樹氏は大胆な写真加工を施したことから、政界関係者のみならず有権者からも「さすがに、写真を加工しすぎでは?」と話題になった。
立候補者たちが写真加工に余念がないのは「結局、“政治家は見た目が9割” だから」(永田町関係者)。…有権者もイケメンや美人の候補者に票を入れがちだし、テレビなども取り上げやすいのだ。そうした見た目を気にする政治家たちの気持ちは理解できなくもないが、それだと国民のための政策論争は置き去りになってしまう。
今春予定されている統一地方選でも、候補者たちの顔写真を掲示板やビラで目にするだろう。しかし、その多くが大幅に加工された写真を使っている可能性が高い。真剣に政治を考えて一票を投じるなら、イケメン・美女の候補者に騙されてはいけない。
(文/小川裕夫)